巨人・岡本2戦連発!“地方の鬼”健在 驚異の打率・485

[ 2018年7月10日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8―5ヤクルト ( 2018年7月9日    静岡 )

7回2死、岡本が16号ソロを放つ(撮影・大塚 徹)
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 静岡の夜空にアーチをかけた。巨人・岡本和真内野手(22)が9日、ヤクルト戦の7回にバックスクリーン左へ16号ソロ。一挙6得点のビッグイニングを、2試合連続アーチで締めた。初回にも先制二塁打をマークするなど、今季は地方球場で打率・485、4本塁打と結果を残す。チームを2連勝に導いた若き主砲は不振を脱出し、完全復調した。

 日米野球伝説の地・草薙球場。1934年にベーブ・ルースと巨人のエース沢村栄治が対戦した。将来、日本の4番を期待される岡本は「不振の壁」を越えた場所にした。

 「初球を思い切っていこうと思った。自分のスイングで芯で捉えることができた」

 2―2の7回に5点を勝ち越した直後だ。風張の直球をバックスクリーン左に運んだ。トドメの16号ソロ。第89代4番に就任して32打席連続無安打もあったが、前夜には46打席ぶりの本塁打。今季5度目の2試合連発で完全復活を遂げ、高橋監督も「勝負強さも戻ってきている」と称えた。

 今年11月には、東京ドームなどで4年ぶりに日米野球が開催予定。プロで代表経験のない岡本は「今は考えられない」と言うが、選出が期待される。6月、侍ジャパンの稲葉監督が試合を視察。4番を初めて任された直後の岡本に「巨人で4番を打つのは精神的に強くないとできない。怖さが出てきて、それを乗り越えたら本物になる」と、東京五輪までの成長を期待した。

 評価したのは、どの投手にも合わせることができる「間」の取り方。初対戦の外国人投手と対戦する国際大会では最重要になる。この日も初回、変則気味なスリークオーターのカラシティーから、先制の左翼線二塁打。2試合連続のマルチ安打で、チームを3位に浮上させた。

 地方球場では8試合で打率・485、11打点、4本塁打。球場入りすると、いの一番にグラウンドに出る。風向きを確認する小さな確認作業も、結果につながっている。「今は打てていますが、どうなるか分からないので、気を引き締めます」。本塁打はチームトップ、打率も再び3割に乗せた。 (神田 佑)

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2018年7月10日のニュース