マエケン貫禄スクイズ外し 「江夏」ばりスライダー握りで今宮手玉

[ 2014年3月22日 05:34 ]

<ソ・広>6回1失点7奪三振と力投した前田健

オープン戦 広島1―1ソフトバンク

(3月21日 ヤフオクD)
 迫る開幕へ向け、広島のエースが五感のさえを見せつけた。3回1死三塁のピンチで、打席には2番・今宮。カウント1―1からの3球目に、ソフトバンクベンチはスクイズを仕掛ける。投球動作に入った前田健は打者と走者の動きに反応し、スライダーの握りのまま高めにウエスト。空振りを誘い、三走・中村を三本間で挟殺してみせた。

 「頭に入っていなかったけど、バントとランナーが見えたので、とっさに反応できた。1点を取りにきた攻撃に、うまく対処できたと思います」

 あの「江夏の21球」を彷彿(ほうふつ)させるシーン。投球動作開始後のウエストは暴投を犯す危険が高く、しかも握りはスライダーだ。うまく外すのは容易じゃないが、右腕は「いや、ボクは外すだけ。石原さんがうまく捕ってくれた」と、いとも簡単に言ってのけた。

 マエケン攻略法を練る相手チームには影響大の好プレー。投球でもその真骨頂を発揮した。最速148キロを計測した直球にカーブ、スライダー、チェンジアップなどの変化球をコースに投げ分け、オープン戦11連勝中の相手強力打線を6回6安打1失点に抑えた。

 「三振が欲しい場面で狙って取れた。内容も結果もよかった」。一方、前回15日のロッテ戦で封印した新球スプリットには煙幕を張った。5回に今宮を空振り三振させた136キロなど、3球投げたように見えたが、「内緒です。もう開幕。自分の投げたいボールや、やりたい投球を相手に知られたくはない」とピシャリ。リップサービスもシーズン仕様に変えた。

 「課題はもうない。優勝したいので、いいスタートを切りたい。チームは楽しみが多いと思います」。準備万端で自身4度目の開幕マウンドに登る。

 ▽江夏の21球 1979年11月4日に行われた近鉄―広島の日本シリーズ第7戦(大阪球場)。広島の抑え投手・江夏は4―3の9回裏に無死満塁のピンチを招きながらも、石渡のスクイズの構えに対して、カーブの握りのまま高めに外す妙技で空振りを奪うなど、無失点で切り抜け日本一を勝ち取った。翌80年にノンフィクション作家の山際淳司氏がこの模様を題材にした作品「江夏の21球」を発表。以降、試合経過自体を表す名称にもなっている。

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