予選敗退のトランポリン女王・森 号泣しながら明かす「逃げたくて逃げたくて仕方なかった」

[ 2021年7月30日 15:44 ]

東京五輪第8日 女子トランポリン ( 2021年7月30日    有明体操競技場 )

<東京五輪 トランポリン 女子予選>まさかの予選落ちにミックスゾーンで号泣する森ひかる(撮影・北條 貴史)
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 トランポリン女子の森ひかる(22=金沢学院大ク)が、予選13位と振るわず、敗退する波乱があった。

 森は予選の2回目の演技で失敗し、途中で演技をやめたため、2回目は16・425点。1回目の47・350点と合わせて、63・775点で終了し、上位8人まで進める決勝へ進出できなかった。

 敗退が決まった後、森は「自分のベストの演技をすることはできなかったが、これが今の実力なんだな、と思います」と第一声は冷静に振り返った。だが、ここまでの道のりを振り返る場面では「ここに来るまで、山を乗り越えても山が出てきて、本当に苦しいなと思いましたし」と話すと、涙が止まらず。「先生に辞めたいといった日もありましたし、逃げたくて逃げたくて仕方なかった」と肩を震わせて、嗚咽を漏らした。

 さらに、五輪直前にはスランプに陥っていたようで、「1か月前ぐらいになってから、ジャンプも跳べなくなってしまって、この舞台に立てないかもしれいないと思った」と明かした。その上で「本当にたくさんの方々が支えてくれましたし、応援してくれて、私はきょう、この舞台で演技することができたので、結果としては残念になってしまったのですが、この舞台で跳ぶことができて感謝の気持ちでいっぱいです。ここまでしっかり来た自分を褒めてあげたいです」と感謝の言葉を並べた。

 森は2013年に、14歳で出場した全日本選手権で史上最年少優勝。さらに19年の世界選手権を制した日本のエースで、男女を通じて日本勢の初のメダル獲得が期待されていた。

 ◇森 ひかる(もり・ひかる) 1999年(平11)7月7日生まれ、東京都足立区出身の21歳。4歳でトランポリンに出合い、高校1年で名門の金沢学院東(現金沢学院)高に転校。金沢学院大2年。13年の全日本選手権個人を史上最年少の14歳で優勝した。世界選手権では18年のシンクロナイズド、19年の個人&団体で金メダル。1メートル59、51キロ。

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