託し託された銅メダル…渡辺、東野組を救った先輩たちの言葉

[ 2021年7月30日 20:09 ]

<混合ダブルス3位決定戦>銅メダルを獲得し笑顔でVサインの東野(左)と渡辺(撮影・会津 智海)
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 バドミントン・混合ダブルスの3位決定戦が行われ、世界ランキング5位の渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)が、香港のトウ俊文、謝影雪組を2―0のストレートで下し、同種目日本勢初の銅メダルを獲得した。

 男子ダブルス4試合を含め今大会9戦目の渡辺の肉体は限界に近づいていた。「つらかった。しんどかった。試合前も逃げ出したかった」。前日は準決勝で敗れ、目標としていた金メダルが消滅。東野も、宿舎でご飯を食べる気にならなかった。それでも、ともに戦った先輩たちが背中を押してくれた。

 2種目を戦っていた渡辺には、男子ダブルス準々決勝で敗れた11歳上のパートナー遠藤大由からシンプルな一言がうれしかった。「切り替えて頑張れ」――。ペア結成したばかりの19歳、遠征先の部屋でブラックコーヒーを教わった。コート内外で「1から10まで教えてもらった存在」。2度目の五輪舞台が終わった遠藤の言葉に、託された思いを感じた。

 東野も前日の宿舎で先輩たちが声を掛けてくれた。相手の広田が大けがを負いながら奮闘した福島、優勝候補ながら惜敗した永原、奥原がいた。一緒に食事を摂り、励まされた。「今日の試合を忘れて、明日の準備をしなよ」。敗れ去った先輩たちの気持ちは自分も痛いほど分かる。優しさが染みた。

 渡辺は言う。「やるしかないと2人で腹をくくった。内容はいいと言えないですけど、最後は気持ちのぶつかり合い。2人の気持ちだけの勝利だった」。敗者たちの託した思いが、日本勢唯一の銅メダルにつながったのかもしれない。

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