工場の通路で腕を磨いたアーチェリー・中村美樹の夏が終わる

[ 2021年7月30日 14:39 ]

東京五輪 アーチェリー ( 2021年7月30日    夢の島公園アーチェリー場 )

中村美樹
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 個人女子で勝ち残っていた、中村美樹(28=ハードオフ)は3回戦で中国戦に1―7で完敗した。

 地元企業のサポートを受けてたどり着いたステージだった。拠点とする山形県鶴岡市には、冬の練習場所がなかった。寒く、屋外では長時間うてない。さりとて、屋内で70メートルの距離に対応する施設がなかった。困っていたところに、地元の企業、度会電気土木が手をさしのべてくれた。ペレット製造工場の通路を使わせてもらった。寒風をしのげて60メートルもある「工場通路」は、それ以前の練習場所に比べてば天国も当然だった。課題の冬に力を付け、五輪をもぎ取った。

 在籍するハードオフでは店舗に立って接客をした。1日3時間半、週に5日働いた。五輪選考会が本格化してからは競技に専念しているが、中古品の買い取りと販売の業務に当たった。ときに買い取り査定もした。接客のモットーは「笑顔」。「アーチェリーだけだと考え過ぎる。仕事があることで、オンとオフを切り替えられる」と、仕事にも精を出した。

 予選ラウンドは31位。思い通りの得点が出ず、涙を流した。団体でも安定感に欠いたが、ラストの個人は2勝を挙げた。足跡をしるした。

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