新型コロナ重症化の仕組み 一部を千葉大病院などが解明 医師は期待「早く治療に取りかかれる」

[ 2022年8月2日 17:07 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
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 日本感染症学会専門医で、東京歯科大教授の寺嶋毅氏が2日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)にリモートで生出演し、千葉大学病院などの研究チームが発表した新型コロナウイルスの重症化の仕組みについて解説した。

 千葉大学病院、千葉大学大学院は1日に会見し、血中のタンパク質「Myl9(ミルナイン)」の濃度を調べることで、重症化の予測につながるとの研究結果を発表した。ミルナインは肺などの炎症を悪化させる作用があり、ぜんそくなどを引き起こす原因ともなる物質。血中濃度が高いほど、重症化リスクが高いという。

 寺嶋氏は「どういう人が入院したらいいか、判別に有用」と、実用された際には検査時にメリットになると説明。「ミルナインを測定して、たとえ症状が軽くても、数値が高ければ入院しておいて、早く治療に取りかかるなど、早期に重症化を予測して治療の優先順位(を付けて)、早く治療に取りかかれるようにしておくということです」とした。

 また、治療の面でも「このタンパク質が重症化に関与しているとすると、ミルナインを作らないようにする、または働きを抑制したりブロックするような薬ができれば、重症化予防に期待できるのかなと思います」と歓迎した。

 現時点で、どのような人にミルナインが増えやすいか分からないが、寺嶋氏は「今後そういうことが明らかになっていくことが、予防であるとか、治療に役立つのかなと期待しています」と付け加えた。

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2022年8月2日のニュース