紀藤正樹弁護士 旧統一教会の名称変更めぐり「結論ありきだったんだろうな」文化庁、政府への不信感を語る

[ 2022年8月2日 16:22 ]

東京・赤坂のTBS社屋
Photo By スポニチ

 全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士が2日、TBS系の情報番組「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後3・55)にリモート出演。閣僚を含む自民党議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係が取り沙汰されている中、2015年に旧統一教会が世界平和統一家庭連合に名称を変えた件に言及した。

 旧統一教会は97年から名称変更を求めていたが、文化庁が認めていなかった。ところが、2015年に文化庁が申請を受理し、名称変更を認証。当時の文科大臣である下村博文氏は「まったく関わっていない」とコメントしている。

 この名称変更をめぐり、紀藤弁護士は書類に不備があったことを指摘。「公益法人の事件とか宗教法人の事件をやるんですけども、行政は申請書類を細かくチェックする。文言の一言一句まで。週末に書類をゆっくり見ていたら申請書類自体が間違っていたんですね。添付書類が間違ってるし、正誤表自体も間違っている。そのまま鵜呑みにして決裁書類に内容が添付されている。添付された書類が統一教会の間違った書類を前提に決済されている」とした。

 そして「申請段階から決済の段階までなんらチェックなく、文言チェックも内容チェックもなく申請書類は10ページぐらいなんですけど、たった10ページの書類をきちっと精査していないこと自体、私は正直言ってずさんな内容とか、結論ありきだったんだろうな」と文化庁が名称変更を認証する前提だったからこそ、書類もきちんとチェックしていなかったのではと述べた。

 その上で旧統一教会の名称変更に関して「文化庁がずさんなことをやっているってのははっきりしている。文科省の下にある所管省庁、宗務課が宗教法人行政をやっている。通常2カ月で精査するものでない。申請する前から、前段階から相談を受けて、事前相談というプロセスがある。事前相談に3年ぐらいかかるんですよ。3年ぐらいかかるプロセスをほとんど省いているのが実感」とし「3年前というと、2012年の年末に(文科大臣が)下村大臣になっている。安倍政権ができた年なんです。政権ができたところから事前相談に行ってたんじゃないかと。一般の宗務行政を知っている立場から見ると、そう見えるので、2015年を輪切りにするのでなく、2012年から手続きを見ていく必要があるというのが私の考えです」と安倍政権になって以降の手続きについて精査していくべきではと語った。

続きを表示

2022年8月2日のニュース