ウクライナ出身の政治学者グレンコ氏「結局、21世紀では普通、戦果はそのまま交渉材料になるという」

[ 2022年3月2日 11:44 ]

フジテレビ社屋
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 ウクライナ出身の政治学者、グレンコ・アンドリー氏が2日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。ロシア軍のウクライナへの攻撃について言及した。

 ロシア軍は1日、ウクライナの首都キエフのテレビ塔を攻撃し、ロイター通信によると、キエフのクリチコ市長は、2発のミサイルが撃ち込まれ、通行人ら5人が死亡したと説明。市民に外出を控えるよう呼び掛けた。第2の都市、東部ハリコフでも州庁舎などをミサイルで破壊した。大都市で非軍事施設も標的にすることで抗戦するウクライナ側への圧力を強め、停戦交渉を有利に進める狙いとみられる。

 MCの谷原章介が「停戦協議がきょうにも行われるかもとのことですけれども、ゼレンスキー大統領、どういう思惑、そしてポイントってどこになってくると思いますか?」と聞くと、アンドリー氏は「結局、繰り返しになりますけど、戦況によって交渉の内容が変わると思います」とし、「今の両国の主張は当然、正反対でウクライナは独立国でありたい。ロシアはウクライナの主権を奪いたいという状況で、中間点ってないんですね。つまり主権がある状態とない状態の間に、主権が半分にあるとかそういうのはないので、あるかないかの状態なんですね」と指摘。

 そして、「なので妥協点というのは結局どちらかが大幅に主張を下げないと妥協点にたどり着かないんです。その状態の中で結局、21世紀では普通、戦果はそのまま交渉材料になるというとんでもないように聞こえるんですが、現にそうなっています。なので結局、戦場で有利になった方が交渉に有利になるということになります。おそらくきょうの時点でも決着はつかないので、きょうの交渉も高い確率で何も成果がないまま終わると思います」と自身の見解を述べた。

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2022年3月2日のニュース