吉本劇場、再開でも“ツッコめへん”…コンビ間にアクリル板“新スタイル”増加?

[ 2020年5月22日 05:30 ]

大阪ミナミのなんばグランド花月
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 安倍晋三首相が21日、新型コロナウイルス感染症の政府対策本部会合で緊急事態宣言に関し、大阪、京都、兵庫の近畿3府県で解除すると表明した。近畿3府県では感染防止に万全を期すことを前提に、社会・経済活動を段階的に再開させる。これを受け、関西のお笑い文化の“総本山”吉本興業は劇場再開をどのように行うかなどについてオンライン配信を含めて検討を始めた。

 3月2日から休館している笑いの聖地「なんばグランド花月」(大阪市中央区)は、緊急事態宣言が解除されても、予定通り5月31日まで方針を変更する予定はない。東京在住の芸人の移動も難しく、これまで通りの姿勢を貫く構え。6月1日以降の再開についても現在検討中で「最初は以前にやった無観客での配信などからスタートする可能性もある」と同社関係者は語る。

 「新しい生活様式」に合わせた“新しい漫才スタイル”も検討されている。飛沫(ひまつ)感染防止のため2人の間にアクリル板などを挟んで、コンビが離れて立って掛け合いする形だ。23日放送予定のフジテレビのネタ番組「ENGEIグランドスラム」でも多くの漫才師が舞台上にアクリル板を立て2本のスタンドマイクでネタを披露している。

 このスタイルの問題は「相方に触れることができず、ツッコミが入れづらい」こと。お笑いに詳しい関係者は「ツッコミがボケを叩く“どつき漫才”は厳しい」と指摘。「しばらくの間は相方に触れずに突っ込む『霜降り明星』や、ボケを受け入れる『EXIT』のような“お笑い第7世代”のスタイルがいいのでは」とした。同じく第7世代の「ミキ」は兄の昴生(34)が弟の亜生(31)に超至近距離から大声でツッコミを入れるのが持ち味だけに、勢いでアクリル板をなぎ倒すこともあるかもしれない。

 コロナ禍ではお笑い界も“新スタイル”を探求しなければならない。劇場の通常公演の再開については「年内いっぱいかかるかも」(関係者)との見方も。ゲラゲラ笑える日常に戻るまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。

 ≪関西演劇界再開に慎重≫関西演劇界の内情は厳しい。大阪松竹座では7月末までの公演中止を決定。新歌舞伎座は8月末まで、梅田芸術劇場も8月下旬の公演まで中止、延期を決めている。兵庫の宝塚歌劇団は6月末までの公演中止を決めているが、7月以降も「今後の状況を慎重に見極めながら、公演スケジュールの見直しも含め検討中」と、慎重な姿勢を崩していない。

 ただ、再開しても劇場側に義務づけられた「十分な座席の間隔(できるだけ2メートルを目安に最小1メートル)確保」を実現するなら、座席数の20~40%しか使用できず採算からはほど遠い。ある演劇関係者は「それなら中止していた方がマシという声もある。開けるも地獄、閉めるも地獄」と悲痛な叫び声を上げた。

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