「エール」志村けんさん迫真 怒号2連発「もういいって言っているだろ!」裕一の「紺碧の空」完成に嫉妬?

[ 2020年5月22日 08:15 ]

連続テレビ小説「エール」で大御所作曲家・小山田耕三を演じる志村けんさん(C)NHK
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 コメディアンの志村けんさん(享年70)が22日に放送されたNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)第40話に登場した。2話ぶり7回目(回想は除く)。この日は中盤、開始約9分から約20秒、セリフ2つの出演だったが、またも圧倒的な存在感を放った。声を荒げる迫真の演技がインターネットで反響を呼んだ。

 俳優の窪田正孝(31)が主演を務める朝ドラ通算102作目。男性主演は2014年後期「マッサン」の玉山鉄二(40)以来、約6年ぶりとなる。モデルは全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」などで知られ、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)氏(1909~1989)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)氏。昭和という激動の時代を舞台に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)と妻・関内音(二階堂ふみ)の夫婦愛を描く。

 志村さんは朝ドラはもちろん、最初で最後のドラマ出演。主人公に大きな影響を与える日本作曲界の重鎮・小山田耕三を演じる。

 第40話は、裕一(窪田)は早稲田大学の応援団長・田中(三浦貴大)から球友への思いを聞き、自分が音楽を始めた頃の気持ちを取り戻して応援歌「紺碧の空」の作曲に没頭。アッという間に曲を書き上げる。そして、いよいよ早慶戦の当日。音(二階堂)と一緒に神宮球場に向かい…という展開。

 結果は早稲田の2勝1敗。「まだレコードを1枚も出していない22歳の無名作曲家が作った第6応援歌『紺碧の空』は、程なく早稲田の第1応援歌へと昇格し、現在もなお、力を与え続けています」(ナレーション)。小山田に曲を依頼しようとしていた事務局長(徳井優)は小山田の部屋を訪れ、頭を下げた。

 事務局長「申し訳ございませんでした」

 小山田「それはもういいって言っているだろ」

 事務局長「(応援部に)初戦で監禁され(『紺碧の空』が)既成事実となってしまったため、その後、取り消すことができませんでした。今後は先生の歌を優先的に使用する旨、指導いたしますので、どうかご了承を」

 小山田「(右手で机を叩き)それはもういいって言っているだろ!(コーヒーの水面が揺れる)」

 裕一に嫉妬したのか、小山田は感情をあらわに。SNS上には「志村けんさんが怒っている。迫力あるな」「志村けんさん、迫真の演技に感極まりそうや」「荒ぶる志村けんさん、怖。ギャップにビビる」「志村けんさんが机ドンとやるとタライが落ちてきそう」「志村けんさんと徳井優さんが並ぶと、コントを期待してしまうなぁ」などの書き込みが相次いだ。

 志村さんの出演シーンは、初登場の第25話(5月1日)がラスト約1分。秘書(川島潤哉)から裕一の演奏会成功と国際作曲コンクール入賞の快挙を知らされ「(新聞を手に取り)(裕一が)本物か、まがい物か、楽しみだね(新聞を机に投げ置く)(つづく)」。第28話(5月6日)はラスト約50秒。コロンブスレコードのディレクター・廿日市(古田新太)を呼び出し「君のところでな、(裕一を)契約してほしいんだよ(つづく)」。志村さんのセリフが連続して朝の15分を締めた。第34話(5月14日)も、中盤の音との絡みに続き、ラスト約20秒に登場。セリフはなかったものの、コロンブスレコードのサロンで偶然、初対面した裕一に視線を向ける顔のアップで「つづく」。登場3回連続でドラマを締める“8時14分の男”となった。

 第35話(5月15日)はタイトルバック明けに約2分。裕一が意を決して小山田に話し掛けると、小山田は「古山君。赤レーベル(流行歌)では、どんな曲を出したのかな?君は赤レーベル専属の作曲家だよね?ん?」と“塩対応”。その威圧感と風格がSNS上で反響を呼んだ。

 第37話(5月19日)は再び午前8時14分に約20秒。小山田の部屋。裕一が3日3晩徹夜して書き上げた楽譜を読み終え、裕一の顔を見る小山田。その反応をうかがい、緊張の面持ちの裕一の姿で「つづく」となった。

 第38話(5月20日)はタイトルバックの前、冒頭に約35秒。第37話の続きで、裕一が「最高傑作かもしれない」と持ってきた交響曲「反逆の詩」の譜面に目を通した小山田は「ふふっ」と薄笑いを浮かべ「で?」と目もくれず。立ち上がり、裕一に楽譜を戻して秘書とともに自室を去った。

 裕一をコロンブスレコードに導いた小山田だが、目下、ヒール役。その真意はどこにあるのか。今後の展開が注目される。

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