巨人・グリフィン1勝 日本でも左打者グリグリッ 大谷K斬り男本領

[ 2023年4月2日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2-0中日 ( 2023年4月1日    東京D )

<巨・中>巨人の先発・グリフィンは左打者に対してはプレートの一塁側を踏んで投げる(撮影・西川祐介)
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 10カ月前。巨人移籍前にロイヤルズのブルペンで奮闘していた左腕・グリフィンは、チームメートにある疑問を聞いて回った。「左打者からなかなか三振を取れない。何かアプローチすることはあるかな?」。メジャーで実績のある先輩投手からもらった助言は、投手板の使い方だった。

 元々は三塁側に軸足の左足を置いていたが、昨年の6月から左打者には一塁側を踏むようになった。迎えた同22日のエンゼルス戦で、大谷をカットボールで空振り三振。角度がついたことで、三振が取れるようになった。

 来日初登板でも、その教えを守った。1~3番の3人の左打者をわずか1安打。高橋周からは3打席連続三振を奪った。開幕投手だったビーディに続き外国人投手が1、2戦目に先発するのはセ・リーグ史上初。外国人頼りと守護神・大勢がベンチを外れる台所事情の中、7回を95球でまとめ3安打無失点、7奪三振で初登板初勝利を挙げ、チームの今季初白星をもたらした。

 メジャーではわずか1勝。それでも、原監督は「最初にビデオで見たときに体の使い方が良く、変化球も速球も必ず日本で素晴らしい成功を収められると思った」と言う。特にカットボールの切れ、制球力が目立っていた。見立て通りの投球に「これから期待が持てる、素晴らしいピッチング」と称えた。

 スタンドには来日したばかりの妻子も招いた。ウイニングボールを手にした助っ人左腕。お立ち台で「ジャイアンツファンとともに家族も力強い応援団。家族の前で投げることができてうれしい」と表情を緩めた。(川島 毅洋)

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2023年4月2日のニュース