日本ハム・清宮プロ6年目初サヨナラ打!エスコン初勝利「最高に特別な場所になった」

[ 2023年4月2日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4-3楽天 ( 2023年4月1日    エスコンF )

<日・楽>延長10回、サヨナラ打を放ち、祝福される清宮(右から3人目)=撮影・篠原岳夫
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 プロ野球も初ものづくしだ。日本ハムは1日、楽天戦の同点の延長10回無死二塁から清宮幸太郎内野手(23)が、右前へサヨナラ打。プロ6年目で初のサヨナラ打で、新本拠地・エスコンフィールド北海道での初白星を呼び込んだ。開幕2戦目のメモリアル初勝利を呼んだ初劇打。球団の歴史に新たな一ページを刻む、特別な一打だった。

 右腕を突き上げた清宮が、歓喜の輪にのみ込まれた。地鳴りのような歓声とともに、エスコンフィールドの3万637人は総立ち。一塁付近でもみくちゃになった清宮は、その場でマイクを手渡され今季初めての勝利の儀式「一丁締め」の音頭を取った。

 「サヨナラ勝ちで初勝利を飾れて本当にうれしいです!皆さんのおかげです!」

 3―3の延長10回無死二塁。1ボールから130キロのチェンジアップを右前に運んだ。新本拠と今季のチームの初勝利を導く、プロ初のサヨナラ打。「最高に特別な場所になった」と新たな歴史を刻んだ一打に、興奮は収まらなかった。

 3月30日の開幕戦で黒星を喫して迎えた2戦目。勝つことの難しさを感じさせる展開になった。1点を追う6回に同点、7回は清宮の投手内野安打での適時打などで2点を勝ち越し。だが、8回に同点とされ、延長戦に突入した。コロナ禍や、大雪など数々の困難を乗り越えて、ようやく開場した新本拠と同じように苦しんでつかんだ白星。清宮も「いろいろな人のパワーが乗り移ってくれたのかな。最後がたまたま僕だったというだけ」と感謝を口にした。

 新庄監督も「長かった。2カ月くらいかかったくらいな気持ちですよ。まだ未熟な選手たちが力を合わせて勝ち取って。みんなの表情を見た時にうれしくて、うれしくて」と感激。成長を信じ減量令など叱咤(しった)を続けた清宮の一打には「1年間、褒めることはない。褒めたらまたブクブク太りそう」と褒めることはなかったが、その目は笑っていた。

 新本拠でチーム初のお立ち台に上がった清宮は言った。「一度見に来たファンを離さない。熱い試合を見られるファイターズをつくっていきます」。球団創設50年、北海道移転20年の節目の年。新たな舞台の歴史は、清宮のバットから始まった。(清藤 駿太)

 ≪61年ぶり幕切れ≫日本ハムがサヨナラ勝ちでエスコンF初勝利。チームの歴代本拠地での初勝利を見ると、6球場のうち3球場がサヨナラ勝ちで、62年神宮以来61年ぶりの劇的幕切れの初勝利になった。

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