レッドソックス・吉田正尚 5打数無安打も奇跡呼ぶ“一打”!! 9回2死、左飛落球からサヨナラ2ラン

[ 2023年4月2日 07:56 ]

ア・リーグ   レッドソックス9ー8オリオールズ ( 2023年4月1日    ボストン )

逆転サヨナラ2ランを放ち、チームメートと歓喜の輪を作るレッドソックス・デュバル(AP)
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 レッドソックスの吉田正尚(29)が1日(日本時間2日)、本拠地・フェンウェイパークでのオリオールズ戦に「4番左翼」で出場。5打数無安打に終わり、メジャーデビューから2試合連続安打はならなかったが、チームは吉田の“一打”をきっかけに奇跡の逆転勝利を収め、今季初勝利を手にした。

 吉田の打ち上げた平凡な左翼への飛球が奇跡の幕開けだった。7-8の9回2死、オリオールズ守護神・バティスタの直球を捉えきれず、力ない飛球を打ち上げた。ゲームセットかと思われた瞬間、オリオールズの左翼手・マケナがまさかの落球。出塁した吉田は、代走を送られてベンチへと退いた。

 ドラマはここから猛スピードで展開する。次打者・デュバルが2球目の160キロ直球を完ぺきに捉えた。打球は大きな弧を描き、左翼のグリーンモンスターを超える逆転サヨナラ2ラン。デュバルにとっては単打が出れば、サイクル安打達成となっていた打席。“サイクル超え”となる、この日2本目の本塁打。本塁付近に集結したナインの歓喜の輪に大興奮で飛び込んでいった。

 チームの今季初勝利に笑顔だった吉田。しかし、打席内容としては満足できるものではなかった。初回2死一塁からの第1打席はオリオールズ先発・クレマーの前に二ゴロ。4打席目まで全て走者を置いた場面で登場したが、結果を出すことはできなかった。7-8で迎えた7回無死一、三塁からの第4打席では左腕ぺレスのスライダーにタイミングが合わず、絶好の得点機で3球三振。不本意な打席を重ねたが、幸運な勝利で救われた形だ。

 3月30日(同3月31日)の開幕戦ではメジャー初安打を含むマルチ安打を記録する鮮烈デビュー。この日は安打こそ出なかったが、自らが起点となって「奇跡」を起こした。2試合を終え打率は・222。メジャー経験を積み重ねることで、数字は右肩上がりになっていく。

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