ソフトB・藤井 プロ初先発で勝った 開幕2試合連続零封勝利は球団70年ぶりの快挙 

[ 2023年4月2日 06:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク7ー0ロッテ ( 2023年4月1日    ペイペイD )

<ソ・ロ>プロ初先発し、勝利を挙げたソフトバンク・藤井(撮影・岡田 丈靖)
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 70年ぶりの快挙だ――。ソフトバンクは1日、プロ初先発となった藤井皓哉投手(26)がロッテ打線を7回2安打無失点9奪三振と完璧に封じ、先発としては初勝利を挙げた。開幕2試合連続零封勝利は南海時代の1953年以来70年ぶり。4番の栗原陵矢外野手(26)にも球団史上初となる開幕2試合連続決勝弾となる2号ソロが出るなど、投打ががっちりとかみ合い、3年連続の開幕2連勝を飾った。

 顔色一つ変えず、藤井はグラブをぽんぽんと叩き自身に拍手をした。女房役・甲斐に視線を送ると帽子のつばを触ってお礼。7回92球、2安打9三振零封。プロ初先発での白星は申し分なかった。

 「ゼキ(大関)がいい投球をしたので、続けられるように全力で行った。シーズンの違う雰囲気でもいい投球ができて良かった」

 3月31日に7回零封した開幕投手の大関から始まった「0」は2試合で18個並んだ。球団開幕2試合連続無失点は南海時代の1953年以来70年ぶりのプロ野球タイ記録。見事なゲームメークでポイントに挙げたのは相手の3番打者だった。

 「山口選手が振れているので、そこをしっかり行けばと意識しました」と3打席連続で空振り三振。上位打線のキーマンを完璧に抑えつつ、毎回の奪三振ショー。オープン戦は打者1巡目は直球、フォーク。2巡目からスライダー、カーブを混ぜていたが、この日は初回からスライダーを使い、カーブは数球だけ。甲斐と話して味付けに変化も加えた。

 NPB復帰した昨季は8回の男として55試合5勝1敗3セーブ、22ホールド、防御率1・12とブレークし、今季から先発転向。独立リーグ時代は先発だったが、舞台が違う。「中継ぎは流れに飛び込むけど、先発は流れをつくる。全部、一からやりましたし悩んだ」と長いイニングのペース配分を考え続けた。和田の合同自主トレに参加しキャンプでは大関、東浜、石川ら素直に聞いた。「共通していたのは1イニングの積み重ねだと。僕に勝ちが付けばチームが勝つ。うまく対応できたし、それは良かったかな」。時間をかけ勉強した準備は結実した。

 中7日で9日・西武戦(鹿児島)で先発予定。堂々のローテーション右腕だ。大関、藤井と若手が流れをもたらした3年連続開幕2連勝。藤本監督も機嫌がいい。「うれしいです!昨日の大関が刺激になってると思う。強い球が走っていたし最高のピッチング。明日も気合が入るんやないか」。“ゼロ”のバトンを渡される東浜に、笑顔のプレッシャーをかけていた。(井上 満夫)

 ○…ソフトバンクが開幕2試合連続零封勝利。3月31日の開幕戦は大関―松本裕―オスナのリレー、1日は藤井―嘉弥真―又吉―大津とつないだ。球団では南海時代の53年以来70年ぶり。当時は3月21日の毎日戦(後楽園)は柚木の完封で5―0、22日の東急戦(同)は大神が完封し、2―0で勝利した。ヤクルトも達成し、15年西武以来8年ぶり11、12度目のプロ野球タイ。

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2023年4月2日のニュース