準優勝の報徳学園 5回7失点 堀主将「なぜ、あそこまで点を取られたのかに気づけなくて修正が遅れた」

[ 2023年4月2日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会決勝   報徳学園3ー7山梨学院 ( 2023年4月1日    甲子園 )

応援団の前を行進する報徳学園ナイン(撮影・須田 麻祐子)
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 報徳学園は、史上初の選抜3元号制覇に手が届かなかった。春夏通算4度目の決勝で、初黒星となる準優勝。攻守の中心を担う堀柊那主将は「応援してくれた人たちに、本当に申し訳ないです」と悔しさを隠さなかった。

 「逆転の報徳」のお株を奪われた。先発・間木歩が2―0の5回1死一塁から5連打を浴び、逆転を許して降板。2番手・今朝丸裕喜も2ランを被弾して計7失点と、5点差をつけられた。5点差を逆転した準決勝・大阪桐蔭戦の再現はかなわず。堀は扇の要として「なぜ、あそこまで点を取られたのかに気づけなくて修正が遅れた」と責任を背負った。

 同校は、2戦連続のタイブレーク勝利や大阪桐蔭の選抜連覇を阻止するなど、今春の主役を演じてきた。ナインは大応援団が踊る「アゲアゲホイホイ」にも乗せられて躍動。主将は「仙台育英や大阪桐蔭の好投手から点を取れた。みんな自信になったと思います」とナインの成長を頼もしく見つめてきた。

 新チーム結成時はチーム内にリーダー格が不在。そこで大角健二監督は初めて選手間投票で主将を選んだ。選ばれた堀は選手一人一人との対話を重視し一体感を演出してきた。「主将になり、感謝の気持ちが分かるようになりました」。今大会中は勝ち進むたびに、同級生の連絡網で「応援ありがとう」とベンチ外の仲間たちに感謝を伝えた。プロ注目捕手としての一面だけでなく、精神面の成長を示した春でもあった。

 「悔しい気持ちでいっぱいです」。大会前に設定した目標は8強だったが、成長を遂げた今は違う。夏はもう、銀メダルでも喜べない。(河合 洋介)

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2023年4月2日のニュース