鈴木啓示氏 “今年は違う”阪神・岡田監督の信念感じた試合

[ 2023年4月2日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神6ー5DeNA ( 2023年4月1日    京セラD )

鈴木啓示氏
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 【鈴木啓示 視点】2回で5失点という状況から阪神・岡田監督が見せたゲームメークが光った試合だ。劣勢でも慌てることなく、打線を反発させ、1イニング限定の7人継投で流れを引き寄せ、最後は劇的なサヨナラ勝ち。選手も満員御礼のスタンドも「今年は違う」と感じた試合になった。

 名将・西本幸雄さんも立ち上がりの秋山には顔を真っ赤にして怒ったはず。しかし、岡田監督は先を見て、立ち直るきっかけを与えた。2回5失点と5回5失点では意味は違う。打席に2度立たせた起用にも監督の信念がうかがえた。

 新人・富田の起用にも岡田監督の思いが反映していた。どういう形で初登板をさせるのか、新人の使い方は難しい。左3人が続く延長12回に登板させ、初登板初勝利。もういいことずくめだ。

 梅野の三塁ベンチ前でのファウル捕球、延長11回の1―6―4Aの併殺と守りのレベルアップも試合で証明した。DeNAにも相当のダメージを与えた。理想的な勝利はベンチの一体感にもつながるとみた。(本紙評論家)

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2023年4月2日のニュース