樟南・西田 9回2失点でもざんげ「足場は悪かったが、相手は投げられていた。自分の力不足」

[ 2021年8月21日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権大会 2回戦   樟南0-2三重 ( 2021年8月20日    甲子園 )

<樟南・三重>4回2死二塁、三重・上山に中前適時打を浴びた樟南・西田(撮影・坂田 高浩)
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 5年ぶりの夏1勝はならなかった。樟南は大黒柱の西田恒河(3年)が9回138球、9安打2失点と粘ったが、最後まで援護が無かった。「緩急を使っていつも通り投げようと思ったけど、相手のバッターの方が上でした」と唇をかんだ。

 試合前半から中盤はは小雨が降りぬかるんだマウンド。2回に犠飛で先制を許すと、4回は2死二塁から適時打を浴び追加点を献上。3者凡退は2イニングのみと波に乗れず「雨が降っていて足場は悪かったんですけど、相手は投げられていた。自分の力不足」と受け止めた。最速は145キロだが、この日は130キロ前半しか出なかった。それでもスプリットなど多彩な変化球を駆使して試合はつくった。

 女房役の長沢明日翔(3年)は「(西田は)踏み込んだ足のところがぬかるんでいるのを気にしていた。西田がいなければ甲子園に来ることはできなかったと思う」とエースをかばった。山之口和也監督は「よく丁寧に粘り強く投げてくれた」とねぎらった。

 県大会では打者1人を除いて一人で投げ切るなど、5年ぶり優勝の原動力だった西田。「最後に甲子園で終われたのは凄くうれしく思っています。この負けを次のステージで糧にしたい」と涙はなかった。

 《7安打放つも…》樟南打線は7安打を放ったが、ホームが遠かった。最大のチャンスは初回。2死二塁で、4番の麦生田駿(3年)が左前に安打を放ったが、本塁を狙った主将の下池翔夢(しょうや・3年)が好守備の前に憤死。下池は「絶対にホームに還るつもりだった。自分がアウトになって悔しかった」とうなだれた。

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