野村謙二郎氏 勝敗の行方を決めた8回、右打者に左腕の森浦起用 人材不足解消は臨機応変に

[ 2021年8月21日 07:00 ]

セ・リーグ   広島5-4ヤクルト ( 2021年8月20日    マツダ )

スポーツニッポン評論家の野村謙二郎氏
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 【野村謙二郎 視点】1点優勢で迎えた8回の継投がポイントだった。先頭の村上に対し、首脳陣が指名したのは左のバード。1死後、右打者のオスナにはコルニエルを投入するのかと思ったら、左腕の森浦が出てきた。

 過去の対戦データがよりどころだと思う。森浦は左打者の被打率が3割を超えるのに対し、右打者は1割台。奪三振の数も左より右打者からの方が圧倒的に多い。実際にオスナ、中村を三振に斬った。

 後半戦再開前、佐々岡監督に勝ちパターンの構想を尋ねると、真っ先に挙がったのはフランスアだった。ところが、実績のある左腕は不調で登録抹消。もう1人の候補・コルニエルは前日の中日戦で失点しており、そうした状況を踏まえた上での選択だったと思う。

 むろん、固定できるに越したことはない。しかし、人材がいないのなら、ジグソーパズルのピースに少々合わなくたって、押し込んでいかないといけない。この投手と決めるのではなく、その時の打順や打者の右、左で判断するのもあり。それが現実的な策だろう。

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2021年8月21日のニュース