ドラフト候補の敦賀気比・前川　攻守で魅せた「甲子園で初めてヒットも打ててホッとした」

第103回全国高校野球選手権大会　2回戦   敦賀気比8―6日本文理 （ 2021年8月20日    甲子園 ）

＜日本文理・敦賀気比＞4回1死一、二塁、日本文理の打者・米山のとき、敦賀気比の捕手・長尾の送球から、二走・高橋瑛（右）をタッチアウトにする敦賀気比・前川（撮影・坂田　高浩）
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　今秋ドラフト候補に挙がる敦賀気比の前川誠太が攻守で勝利に貢献した。初回1死満塁で先制の中犠飛を放つと2回2死二塁では自身聖地初安打を中前に運び6点目をたたき出すなど2安打2打点、2四球で攻撃の流れをつくった。

　「欲しかった先制点が取れて、自分たちのつなぐ野球ができた。（出場）3度目の甲子園で初めてヒットも打ててホッとした」

　守りでは3回先頭の三遊間への深い打球を遠投105メートルの強肩を生かしてアウトにし、反撃の芽を摘んだ。2点差に迫られた9回1死一、二塁では4―6―3の併殺を完成させて試合を終わらせた。

　1年夏に続く甲子園出場となった今春選抜では常総学院相手に初戦敗退。大会史上初のタイブレークで最後の打者になるなど4打数無安打で失策も記録。「目標はプロ」と言い切る中でアピールにも失敗した。

　父・宏文さんは北嵯峨（京都）のエースとして87年夏に8強入り。「最後の大会だから思い切ってやってこい」と送り出された。父子の悲願でもある全国制覇。こんなものではまだまだ物足りない。（鈴木　光）