オリックス・由伸 今季最多126球1失点完投で自身初の10勝目「すごくうれしい」

[ 2021年8月21日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス2-1西武 ( 2021年8月20日    京セラD )

 9回、西武・中村を空振り三振に仕留め、ガッツポーズするオリックス・山本=京セラドーム
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 今季最多126球を投じた先に、劇的なサヨナラ勝利が待っていた。東京五輪での金メダル獲得後、初めての先発となった山本が3安打1失点、10奪三振での完投勝利。7連勝で自身初の2桁10勝目を手にし「すごくうれしい。これから、もっと積み重ねていきたい」と力強く胸を張った。

 今月4日の韓国戦から中15日のマウンド。「多少不安はあった」と言うが、初回を2三振を含む3者凡退で立ち上がり、リズムをつかんだ。3回1死、岸に登板6試合ぶりの被弾となる先制ソロを許したが、崩れない。「どんどん感覚が良くなった」とペースは加速。最速155キロ直球を軸に高速フォーク、カーブ、スライダーを駆使し、4回から6イニング連続3者凡退と西武打線を力で封じ、味方の援護を待った。

 侍ジャパンの先発陣の柱として、稲葉監督を男にした。今度は中嶋監督の番だ。試合前「安心して見ておいてください」と宣言してマウンドへ。五輪中に広島・森下に握りを聞いたチェンジアップも1球ではあるが、試合の中で投じた。結果を出し続けると同時に、投球の幅を広げるためのさらなる「進化」も模索している。

 宣言を受けた指揮官は「9回、一番しんどいところを3人で抑えた。あの姿を見て野手が燃えた感じ」と奮闘を称えた。3連勝で貯金は今季最多タイの11となり、2位・楽天とのゲーム差は3。金メダルの次は25年ぶり悲願のリーグ制覇。目標は明確に見えている。(桜井 克也)

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2021年8月21日のニュース