“神様は見ていた” 広島・クロン オープン戦打率0割台の助っ人がついに一撃

[ 2021年3月31日 20:04 ]

セ・リーグ   広島―阪神 ( 2021年3月31日    マツダ )

<広・神(2)>6回1死、左越えにソロ本塁打を放ったクロンはナインに迎えられ大喜び (撮影・奥 調)
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 広島の新外国人ケビン・クロン内野手(28=ダイヤモンドバックス)が、31日の阪神戦で来日1号を放った。

 2ー2で迎えた6回の第3打席だ。1死無走者から阪神・加治屋の直球を左中間席へ。特大の一撃は勝ち越し弾となり、「打ったのはシュート系のストレート。打った瞬間、入ると思った。しっかり捉えることができたね。良いところで勝ち越しにつながるホームランが出てよかった」と喜んだ。2回の第1打席でも左前打を放っており、来日初のマルチ安打となった。

 オープン戦は32打数2安打の打率・063。規定打席に到達した38打者の中では、ダントツの最下位という不名誉な記録を残した。ただ、その後の練習では佐々岡監督ら首脳陣と話し合いを持ち、スイングの際に右肩が下がるクセを指摘し、お互いに確認し合って開幕。佐々岡監督は「当たる確率が低い。長打を期待しているし、結果を残してもらわないといけないから」と会談の理由を説明した。大きな矯正をしたわけではないが、打撃練習でも上昇気配が見られた。

 19年には3Aで打率・331、38本塁打の実績があり、オープン戦が本来の姿でないことは間違いない。クロンはオープン戦を振り返り、「多くの日本人投手と対戦できたことは収穫。結果に関しては難しい部分があったが、得たものをいい形でシーズンにつなげたい。まずは(数多く)打点を挙げたい。それがチームのためになるし、何より勝利に貢献できると思うので」と話していた。

 勤勉で、休日返上で練習参加したこともあるクロンに対して、河田ヘッドコーチは「まあ一生懸命。あれだけ一生懸命やっているから“神様も見ているやろ!”ぐらいの感じでね」と爆発を期待していたが、ようやく日本での“第一歩”を踏み出した。

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