阪神・西勇は1点に泣く 丁寧な投球実らず、10度目のマツダで初黒星

[ 2021年3月31日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー1広島 ( 2021年3月30日    マツダ )

<広・神>5回1死一塁、堂林を三ゴロ併殺に仕留めて拳を握る阪神・西勇(撮影・北條 貴史)
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 力投は実らなかった。阪神・西勇は今季初登板で7回5安打1失点。最後まで打線の援護に恵まれず、マツダスタジアムではオリックス時代を通じて10度目の登板で初黒星が付いた。

 「自分自身の今シーズン初戦でしたけど、いつもと変わることなく試合に入れましたし、先発としてイニングを多く投げるということはできました」

 役割は果たした。開幕2カード目に回り、満を持して迎えたマウンド。序盤は緊張感が漂った。初回先頭の田中広に左前打。すぐさまけん制で刺してピンチの芽をつみ取った。続く菊池涼の三塁前への当たり損ねのゴロが内野安打。不運に見舞われても、丁寧な投球で後続を断った。

 5回まで付けいる隙を与えず、2度目の投げ合いだった森下と投手戦を展開。6回1死二塁で菊池涼に初球の内角シュートを詰まりながら左前に運ばれ先制点を献上した。7回無死一塁では再びけん制で代走・上本を刺し、しっかり意地も見せた。直後の攻撃で代打を送られるまで7回80球の完投ペース。期待通りのゲームメークだった。

 矢野監督も「特に立ち上がりとか難しかったと思うし。あそこ乗り切ったからこそ、行ってくれたし。援護なかったっていうのはちょっとね。申し訳ない」と責めなかった。7回2死のクロンに対する投球で足を滑らせ、トレーナーが駆けつけた場面についても「たぶん大丈夫」と大事に至っていないことも強調した。

 広島戦で敗戦投手になるのは19年5月17日以来、12試合ぶり通算2度目。投球内容からすれば、広島、そして、マツダスタジアムとの好相性は決して崩れていない。戦いは始まったばかり。投手陣の中心を担う存在として、前進あるのみだ。(遠藤 礼)

 ○…西勇(神)が7回1失点で敗戦投手。19年8月から続いていた広島戦の連勝は7で止まり、過去9試合で6勝0敗のマツダスタジアムでも初黒星となった。

 ○…初回と7回には一塁走者をけん制でアウトにした。通算25、26度目のけん制刺で、15年にはシーズンで5度も記録しているが、1試合に2度は初めてだ。

 ○…森下(広)と先発で投げ合うのは昨季8月28日(マツダ)に次いで2度目。西勇は6回3失点、森下は7回2失点で交代し、9回に阪神が同点に追いついたため両者ともに勝敗はつかなかった。

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