森繁和氏、広島ドラ1・森下“新人王”太鼓判!1年目から2桁勝利いける

[ 2020年2月11日 08:40 ]

<広島キャンプ>ブルペンでチェンジアップを投げる森下(撮影・奥 調)
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 【CHECK! 森繁和】今年からスポニチ評論家に復帰した森繁和氏(65)が10日、日南市の広島キャンプを訪問。ドラフト1位・森下暢仁投手(22=明大)のルーキーイヤーの活躍に太鼓判を押した。ブルペン投球をチェックし、明大の先輩で昨季11勝を挙げた中日・柳をスケールアップしたタイプだと分析。1年目からの2桁勝利も可能とした。

 佐々岡真司監督と一緒に、ブルペンで森下の投球練習を見させてもらった。相変わらず非常に回転のいいボールを投げる。さすがドラフト1位。佐々岡監督に「森下、いいですね」と声を掛けると、笑顔とともに「はい。いいですよね~」という答えが返ってきた。

 素晴らしい回転の直球は力強く、この日も内外角にきっちりと投げ分けていた。私が今年の新人で最も注目している右腕。佐々木朗(ロッテ)、奥川(ヤクルト)らはあくまで高卒で、即戦力なら森下がずぬけた存在だと思う。昨季中日のシニアディレクターを務めていた際も、神宮や名古屋での練習試合などに足を運んだ。中日も当然マークしており、ドラフト会議ではもっと多くの球団が1位指名すると思っていた。

 癖のないオーソドックスなフォーム。明大の先輩である中日・柳とタイプが似ている。柳は私が中日監督を務めた17年が入団1年目。同年は1勝止まりだったが、昨季は11勝と能力が開花した。ともに真上から投げ下ろすような腕の振りで、縦に大きく割れるカーブが持ち味。ただ、最速155キロの直球はスピード、威力など後輩、森下に軍配が上がる。

 2人とも直球と変化球のコンビネーションが武器。森下も変化球の一つ一つをバランス良く操る。その変化球は直球のスピード、切れがあってこそ、より効果を発揮する。森下は柳をスケールアップしたようなタイプで、1年目から昨季の柳と同等かそれ以上の勝利数をイメージできる。新人王の最有力候補といえるだろう。

 今季の広島の開幕カードは中日戦。チームとしても、開幕ローテーション入りしてもらわなければ困るだろうし、同カードで初登板も…と期待は膨らむ。今後はキャンプ地を沖縄に移して実戦が待つ。そこで、「プロでやれる」との自信をつかめれば次へのステップだ。

 ◆森下 暢仁(もりした・まさと)1997年(平9)8月25日生まれ、大分県出身の22歳。小3から野球を始め、大分商では1年夏に甲子園出場。2年秋からエースで3年夏は大分大会準優勝で高校日本代表に選出。明大では1年春からリーグ戦に登板し通算15勝。2年から大学日本代表。優勝した4年の大学選手権でMVP。19年ドラフト1位で広島に入団した。1メートル80、76キロ。右投げ右打ち。

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