阪神・藤川、復活の3者連続K 矢野監督「流れを作ってくれた」

[ 2019年4月28日 05:42 ]

セ・リーグ   阪神4―5中日 ( 2019年4月27日    ナゴヤD )

3番手でマウンドに上がり、3者連続三振を奪った藤川(撮影・椎名 航)
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 この日は不発に終わっても、逆襲の機運は確かにつくった。阪神は、27日の中日戦で4―5の8回のマウンドに上がったのは、この日に1軍復帰したばかりの藤川だ。百戦錬磨の元守護神が、井領、加藤、代打・福田を3者連続の空振り三振に斬り捨て、味方の最後の攻撃につなげた。

 「どの打者でも、目の前の打者を抑えていこうと思った」

 6日の広島戦以来、3週間ぶりの1軍登板は圧巻のパフォーマンスだった。井領にはストレートの5連投で、最後は内角低めの150キロで空振り。加藤は直球とフォークのコンビネーションで手玉に取り、5球目のボール球のフォークを振らせた。一発のある福田もフォークであっさりと料理。負けている展開ではあったが、本来の勇姿を名古屋の虎党に見せつけた。

 2軍落ちが決まった広島戦では松山、会沢に一発を浴び、1回2安打3失点。最大の武器の直球の球威がなく、救援登板での2被弾は自身初だった。ファームでは自己流調整で本来の球を取り戻すことに専念。復帰登板の23日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦で1回1安打無失点に抑え、満を持して帰ってきた。

 「あそこで流れができたんでね。9回はいけるかなという流れを作ってくれた。そういう場面で球児が帰ってきて投げてくれるというのはプラスの材料。素晴らしいピッチングだったと思う」と矢野監督。本人も「まだシーズンが長いので、監督が使いやすい駒になれるようにしたい」と自覚十分だ。12連戦の初戦を落としたのは痛いが、頼れる男の“復活投”は明るい光だ。(山添 晴治)

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2019年4月28日のニュース