恩師・牛島氏 高卒1年目だった山口俊を巨人戦でプロデビューさせた理由

[ 2018年7月28日 08:10 ]

セ・リーグ   巨人5―0中日 ( 2018年7月27日    東京D )

山口俊(右)がプロ入り時に横浜の監督を務めた牛島氏
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 あれから13年。巨人・山口俊は05年の高校生ドラフト1巡目で横浜に入団した。その際に監督だった牛島和彦氏(57=スポニチ本紙評論家)が、山口の父で元幕内力士・谷嵐の久さん(10年10月に58歳で死去)との当時の思い出を振り返り、かつての教え子の快挙を祝福した。

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 「なんてことをしてくれたんだ、と思いましたよ」――。山口俊の父で、元力士の久さんに笑いながら言われた言葉が今も耳に残っている。あれは06年、山口俊が初登板初勝利を挙げた直後だった。

 素材は素晴らしかった。父譲りで体も大きく、粗削りながら直球にも力がある。同じ右投手だが、私が排気量2000CCなら、彼は5000CC。それくらい馬力があった。何とか大きく育てたい。そう思って、私が監督だった06年6月29日の巨人戦を彼のデビューの舞台に選んだ。

 その試合で6回2安打1失点。自信をつけてほしいと送り出したマウンドだったが、あれよあれよと初勝利を挙げてしまった。高卒で入団1年目。久さんにしてみれば、いきなり横綱にぶつけるような感覚だったのだろう。私は「こういうプレッシャーを乗り越えなければ強くなれない。一流になれないです」と答えた。久さんも笑っていた。元力士として、その意味は十分に分かっていたと思う。

 時がたち、山口俊は巨人のユニホームを着て快挙を達成した。不思議な思いを抱きながら、その瞬間をテレビで見ていた。監督として当時獲得した選手が、大きな勲章を手にしたのは素直にうれしい。昨年はいろいろとあったが、それを払しょくするようなノーヒットノーランになったのではないか。

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