世界を制した「劉衛流」とは 喜友名諒の師事する流派は、実は「異端」だった

[ 2021年8月6日 20:37 ]

東京五輪第15日 空手男子形決勝 ( 2021年8月6日    日本武道館 )

<東京五輪 空手 男子形決勝>金メダルを獲得し、天を見上げる喜友名諒(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 空手の男子形で、「本命」と目された喜友名諒が金メダルを獲得した。今大会初採用の競技で日本初メダル。そして、沖縄県出身者として、初めて最も輝くメダルを手にした。

 喜友名が所属する流派は「劉衛流」。1875年、仲井間憲里氏によって、中国から沖縄にもたらされた。沖縄空手といえば、「小林流」「剛柔流」「上地流」が三大流派といわれ、「劉衛流」は沖縄の中でも、それほど目立った存在ではなかった。

 普及に大きな役割を果たしたのが、喜友名の師匠で、流派5代目の佐久本嗣男氏(73)だ。ワールドゲームズ空手の形競技でギネスブックにも載る7連覇の偉業を達成するなど、「劉衛流」の名前を高めた。

 「劉衛流」の特徴とは、攻守を同時に繰り出し、相手に息もつかせぬほど攻撃する「連続性」と「積極性」にある。現在、沖縄県内に12の道場を持ち、喜友名の活躍で日本、いや世界から注目を集めている。今回の金メダルが、飛躍の一歩となるのは間違いない。

続きを表示

2021年8月6日のニュース