リレー侍、全体タイム9位38秒16も着順突破 低調100メートルのうっぷん晴らす逆襲決勝へ

[ 2021年8月6日 05:30 ]

東京五輪第14日 陸上 ( 2021年8月5日    国立競技場 )

男子400メートルリレー予選、3走・桐生祥秀(右から2人目)からバトンを受け取り先頭を走るジャマイカを追いかける4走・小池祐貴(左から4人目)=撮影・小海途 良幹
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 男子400メートルリレー予選が行われ、リオ五輪銀メダルの日本は、38秒16の1組3着で6日午後10時50分号砲の決勝へ進んだ。多田修平(25=住友電工)―山県亮太(29=セイコー)―桐生祥秀(25=日本生命)―小池祐貴(26=住友電工)が「安全バトン」を合言葉に、着順で突破。決勝進出8チームの中で最遅タイムも、王者・米国が予選落ちした波乱の展開を味方に金メダルを狙う。

 リレー侍が命拾いをした。4走の小池はほぼ同時にバトンを受け取った英国に引き離されたものの、フランスの追い上げを0秒02抑えて1組3着を死守した。強豪の南アフリカがバトンミスをする幸運も重なって、組3着以内の条件をクリアした。

 記録は38秒16。銀メダルだったリオ五輪以降では、17年世界選手権予選の38秒21に次いで2番目に悪いタイムだった。予選2組は米国が落選する高速レース。日本は4着なら、記録上位2チームが救われる「タイム順」では残れなかった。

 リオ超えの金メダルを狙うチームにとってはヒヤヒヤものの発進となったが、4人は強気を崩さなかった。東京五輪に初登場した3走の桐生は「今日のタイムは遅れている。でも日本記録(37秒43)を出せば金メダルを狙える」と強気に言い放った。

 改善の余地はある。予選のテーマは「安全バトン」。受け手は、通常よりも半足から1足分、前走者を近くに寄せてスタートを切った。多少詰まっても、確実にリレーできる方法を選んだ。山県は「まだまだバトンを改善できる」と光を感じていた。

 初めて見せる多田―山県―桐生―小池の走順。山県は「合宿でいろんなパターンをしてきた。その一つ」と説明した。100メートルは予選で3人が全滅したとはいえ、リレーメンバーの4人中3人が9秒台のベストを持つ今回が歴代最速であることに違いはない。決勝は作戦を「攻撃バトン」に切り替え、勝負に出る。

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2021年8月6日のニュース