引退の野口から、野中へ「パリでは金メダル獲って」 日本スポーツクライミング界の女王“禅譲”

[ 2021年8月6日 23:11 ]

東京五輪第15日 スポーツクライミング女子複合決勝 ( 2021年8月6日    青海アーバンスポーツパーク )

 女子複合決勝 銀メダルを獲得し、ガッツポーズの野中生萌。左は感極まる銅メダルの野口啓代。右は優勝したヤンヤ・ガルンブレト=青海アーバンスポーツパーク
Photo By 共同

 東京五輪からの新競技スポーツクライミングの女子複合決勝が行われ、野中生萌(みほう、24=XFLAG)が銀メダル、野口啓代(32=TEAM au)が銅メダルを獲得した。

 日本人2人で表彰台に立った後、野口は「最後に、ミホウと一緒に表彰台に乗る最高の思い出ができました」としみじみ語った。現役最後の舞台と決めていた東京五輪でのWメダル獲得を喜んだ。

 長らく日本の第一人者としてスポーツクライミング界を支えてきた野口は、野中へのメッセージを求められると「ミホウのクライミングに対する姿勢だったり、戦いざまは、ずっと一緒に戦ってきた私が一番知っていると思うので、私が引退しても十分に任せられる。パリでは金メダルを獲ってほしいです」と“熱い”エールを送った。

 隣で聞いていた野中は恐縮気味だったが、「彼女がやってきたことは物凄いこと。私がその穴を埋められるか心配なのですけど、ただ胸を張って日本を引っ張っていけるように、全力で努力し続けたいと思います」と、日本スポーツクライミングの女王となることを“誓っていた”。

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