婚約者・志土地コーチと二人三脚で金メダル レスリング・向田真優「ずっと励ましてもらった」

[ 2021年8月6日 21:43 ]

東京五輪第15日 レスリング女子フリースタイル53キロ級 ( 2021年8月6日    幕張メッセ )

5日、女子53キロ級で決勝進出を決め笑顔の向田真優(右)。左は志土地翔大コーチ
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 女子レスリングフリースタイル53キロ級の向田真優(24=ジェイテクト)が、決勝でホウ倩玉(中国)を破って、金メダルを獲得した。

 決勝では第1ピリオドで4点をリードされる苦しい展開。それでも気持ちを切らすことはなかった。第2ピリオドでポイントを重ねて、5-4の大逆転勝ち。婚約者の志土地翔大コーチと抱き合うと、思わず大粒の涙がこぼれた。

 向田は「自分のレスリングはできなかったけど、最後まで気持ちを切らさず、絶対に勝つという思いでした」と激闘を振り返った。志土地コーチについて、「自分よりもたくさん苦しいことがあったと思うんですけど、ずっと励ましてもらった」と感謝。さらに「本当にここに来るまで、2人でやっていく中で、たくさんの方に2人でやれる環境をつくっていただいた」と述べて、周囲のサポートにも頭を下げた。

 目標としてきたのは同じく三重県出身で、04年アテネ、08年北京、12年ロンドンと55キロ級で五輪3連覇の吉田沙保里さん。「沙保里さんとは比べ物にならないけど、何が何でも金と思って頑張りました」。愛するパートナーとともに、偉大な大先輩がリオで銀に終わった53キロ級を制し、誰もが認める“吉田沙保里の後継者”となった。

 ◆向田 真優(むかいだ・まゆ)1997年(平9)6月22日生まれ、三重県出身の24歳。女子53キロ級。52キロ級で14年南京ユース五輪金メダル。55キロ級で16、18年に世界選手権優勝。53キロ級として、19年世界選手権でメダルを獲得し、五輪代表に内定した。2019年に至学館大のコーチを務めていた志土地翔大さんと婚約。東京・安部学院高、至学館大。1メートル57。

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