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野口啓代「私の最後のクライミングなので、一手でも多く」 現役最終戦で感激の銅メダル!

[ 2021年8月6日 22:28 ]

東京五輪第15日 スポーツクライミング女子複合決勝 ( 2021年8月6日    青海アーバンスポーツパーク )

スポーツクライミング・女子複合の野口啓代(AP)
Photo By AP

 東京五輪からの新競技スポーツクライミングの女子複合決勝が行われ、野口啓代(32=TEAM au)が銅メダルを獲得した。

 「あまり、うまくいかなかったとは思うけど、最後まであきらめずに登れたのでよかった」

 野口は第1種目の「スピード」で4位。第2種目の「ボルダリング」でも4位と、メダル争いからは後退しかけたが、最終種目の「リード」で4位と粘り、見事に逆転を成功した。

 「スピードは順位的にはうまくいったけど、一番得意のボルダリングで一本も登れずに、心が折れそうだったが、最後のリードを本当に、私の最後のクライミングなので、最後の競技を思いっきり一手でも多く登りたいな、と思って、登れたのがよかった」

 得意のボルダリングで“失敗”。加えて、疲労が蓄積されていたが、最後の種目には闘志が宿った。「結構、疲れていて、限界だったが気持ちでプッシュできた」というのは、これが現役最後の試合と決めていたからだ。

 2019年の世界選手権で銀メダルを獲得し、五輪新種目の第1号となる切符を手にした。15年に左足を痛め、その後も思うような動きができなくなり、現役引退が脳裏をよぎった16年8月。スポーツクライミングの東京五輪での実施が正式に決まると同時に、覚悟も決まった。「東京で引退する」。その思いは、新型コロナウイルスの影響で集大成の舞台が延期となっても変わらなかった。競技人生も1年延ばし、迎えた舞台だった。

 「五輪で、どうしてもメダルが獲りたいなという気持ちでずっと頑張ってきて、金メダルには届かなかったが、すごいよかったと思っています。もっと、もっと登りたかったし、もっと良いクライミングをお見せしたかったですけど、今はそれ以上にうれしい気持ちが大きい。やっぱり(野中)生萌とはずっと一緒に頑張ってきて、五輪でも一緒にメダル獲りたいな、と思っていて、本当は2人で金銀が良かったんですけど、一緒に表彰台に乗れて、すごくうれしいです」

 ライバルでもあり、良き仲間でもある野中と一緒に表彰台。長らく日本の第一人者として支えてきた野口には、最高の“引退試合”となった。

 ◆野口 啓代(のぐち・あきよ)1989年5月30日生まれ、茨城県出身の32歳。小学5年でクライミングに出会い、地元で本格的に競技を始める。08年にボルダリングW杯で初優勝し、これまで年間優勝が4度で、同種目のW杯通算21勝は歴代2位。リードでも16年のW杯で2位、17年は日本選手権を制した。1メートル65、49キロ。

 ▽スポーツクライミング複合 スピード、ボルダリング、リードの総合成績で争う。各種目の順位を掛け合わせた数字が少ない方が上位となる。予選は20人で実施し、スピードは2本登ってタイムが速い方を採用し、ボルダリングは4課題に挑む。8人の決勝ではスピードはトーナメント戦で順位を決め、ボルダリングは3課題。リードは予選、決勝ともに1課題で実施する。

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