歩夢　スケボー予選敗退も「悔いなく終えられた」、二刀流挑戦は「自分自身を強くしてくれた」

東京五輪第14日　スケートボード （ 2021年8月5日    青海アーバンスポーツパーク ）

予選敗退も充実感に満ちた表情を見せる平野歩夢（撮影・北條　貴史）
Photo By スポニチ

　男子パークは冬季五輪スノーボードハーフパイプ（HP）で2大会連続銀メダリストの平野歩夢（22＝TOKIOインカラミ）が予選で62・03点の14位となり、上位8人による決勝進出を逃した。18年秋にスケートボードでの五輪挑戦を表明し、日本史上5人目となる夏冬両五輪出場。二刀流の挑戦に一区切りをつけ、3大会連続メダル獲得が懸かる約半年後の北京冬季五輪に向かう。

　【平野に聞く】

　――試合を振り返って。
　「プレッシャーとか期待を感じていたけど、自分は勝ち負けよりもこの場に立てていること、この場で自分の納得いくことを表現したい気持ちが強かった。楽しく自分の滑りができた」

　――東京五輪までの道のりは？
　「こんなに大変なんだなと改めて実感した時期もある。誰もやっていないことを選んだわけなので、この場に立てたことを考えると、悔いなく終えられた」

　――今回の挑戦を通じて得られたものは？
　「人ができないことにチャレンジすることの難しさ、自分との戦いが続いていた。スノーボードではなかなか感じない部分だし、自分自身を強くしてくれたと思う」

　――二刀流挑戦は一つの終わりを迎えた。
　「すぐにスノーボードに切り替えて。周りのレベルも高いし、またチャレンジだと思う。終わっても終わっていない、挑戦の流れかなと思う」

　【平野二刀流挑戦経過】
　▽18年2月14日　平昌五輪で14年ソチ大会に続く銀メダルを獲得。
　▽同11月13日　東京五輪のスケートボード挑戦を表明。
　▽19年3月16日　スケボー強化候補選手選考を兼ねる日本オープンに出場し3位に入る。
　▽同5月12日　日本選手権で優勝し、強化候補選手となって五輪予選大会の出場権を獲得。
　▽同6月14日　五輪予選大会初戦となるデュー・ツアーで準々決勝敗退。
　▽21年2月25日　平昌五輪以来の公認大会となるW杯下部ツアーのスノーボードHPで優勝。
　▽同4月14日　全日本選手権HPで2位に入る。
　▽同5月21日　スケートボード五輪予選最終戦のデュー・ツアーで26位ながら五輪出場権を獲得。