サーフィン男子・五十嵐カノア 決勝で敗れ銀 「プランうまくいかず…それがサーフィン」

[ 2021年7月27日 16:54 ]

東京五輪5日目 サーフィン男子決勝 ( 2021年7月27日    釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ )

サーフィン男子決勝で敗れ、悔しがる日本の五十嵐(AP)
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 五輪の新種目、サーフィン男子で日本の五十嵐カノア(23、木下グループ)が、決勝でフェヘイラ(ブラジル)に敗れ、銀メダル。五輪初代王者はならなかった。

 台風8号の接近で28日の日程が前倒しされるなど影響が出る難しいコンディション。決勝は一時リードしたものの中盤以降は得点を伸ばせず。次々と技を決めた2019年世界王者のフェヘイラの前に屈した。

 試合後は「本当に悔しい」とため息。「ここまで来て、リズムを作り、いい感じにまとまってきたのに、プランがうまくいかずにチャンスがなかった。それがサーフィンでもある。自分にチャンスを作れずに悔しい」と唇をかんだ。

 「座っている(波を待っている)位置が合っていなかった。コンディションが10分ごとに代わり、気づかなかった。そういうミスはあることだが、こんな大切なオリンピックのファイナルで、チャンスをつくれなかった。自分のプランをつくったら、ぶれなくやろうと思っていた。(相手の)イタロはもう少し右だった。最初から右に行けば良かった。最後の10分で変更すれば良かった」と振り返った。

 家族への思いを聞かれると言葉に詰まり、「近くにいてくれて、今回だけじゃないけどちっちゃいころから…サポートしてくれたことは本当に、一生、ありがたいと思うので」と涙を浮かべた。

 ◆五十嵐 カノア(いがらし・かのあ)1997年(平9)10月1日生まれの23歳。米カリフォルニア州で生まれ育つ。父もサーファーの五十嵐勉。16年に史上最年少、アジア人としては初めて、プロサーフィンの世界最高峰であるWSLチャンピオンシップツアーに参戦。19年5月の第3戦で日本人初優勝を果たす。名前はハワイ語で自由の意味。サッカーファンで好きな選手はクリスティアーノ・ロナウド。身長1メートル80、78キロ。

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