大坂 省エネ65分快勝!頂点へ加速「もちろん、金メダルを獲りたい」

[ 2021年7月27日 05:30 ]

東京五輪第4日 テニス女子シングルス2回戦 ( 2021年7月26日    有明テニスの森公園 )

ストレート勝ちした大坂なおみ(AP)
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 女子シングルス2回戦で、世界ランク2位で第2シードの大坂なおみ(23=日清食品)が同49位のビクトリヤ・ゴルビッチ(28=スイス)を6―3、6―2で下して3回戦に進出した。ウィンブルドンで8強に進撃した相手に、一度もブレークを許さず65分で快勝。金メダル獲得へ、また一歩前進した。

 丁寧なプレーを続けていた大坂が、一瞬だけギアを上げた。第1セット、ゴルビッチのサービスゲームをブレークし5―3とした第9ゲーム。30―40とブレークバックのピンチで強烈なスマッシュを叩き込み、「カモン!」と吠え、バックハンドでこのゲームを奪うと再び「カモン!」。第2セットもブレークを許さず、フォアハンドで勝利を決めると静かに左拳を握った。

 「昨日よりいいプレーができたし、より集中してできた。試合の中のリズムも良かった。サーブはかなり良くなったと思う」

 前日(25日)の1回戦もブレークさせずに87分で勝利し、この日は65分を要しただけ。暑さとの闘いもある東京五輪のコートで、エネルギーの消費を最小限に抑えている。試合後はクーラーボックスを関係者に渡すために小走りでコートを駆ける余裕もあった。

 5月、全仏オープンの記者会見を拒否し、SNSで「うつ」を告白した。ウィンブルドンを欠場するなどコートから離れる中、他のテニス選手のプレーをテレビなどで見ていたという。五輪が開幕すると、他競技もテレビで観戦。1回戦に続き、2日連続で取材エリアで足を止め、穏やかな表情で言葉を紡ぐ姿があった。

 「五輪でプレーすることが夢だった。もちろん、金メダルを獲りたい。1試合ずつやっていきたい」

 最大のライバルになると見られていた、世界ランク1位のバーティ(オーストラリア)は既に1回戦で敗退と追い風が吹く。3回戦は世界42位ながら、全仏で準優勝したボンドロウソワ(チェコ)と対戦。23日の開会式で聖火の最終点火者を務めたTOKYOの“顔”が、目指す頂へ力強く歩を進める。

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2021年7月27日のニュース