藤井竜王 2日目再開早々に強手 飛車を差し出し、攻防の角に広瀬八段との第6局の命運を託す

[ 2022年12月3日 10:56 ]

広瀬章人八段との竜王戦第6局2日目に臨む藤井聡太竜王(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太竜王(20)=王将、王位、叡王、棋聖含めて5冠=が挑戦者に広瀬章人八段(35)を迎える第35期竜王戦7番勝負第6局は3日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で2日目が指し継がれ、再開早々に先手藤井が強手を放った。

 70手目、広瀬の封じ手は予想の本線と言えた、飛車獲りの銀打ち。前日の1日目、封じ手前に1時間16分の考慮を経て導き出された封じ手は、藤井にどこへ飛車を逃げるのかを問うていた。

 下段飛車は左右へ逃げるとみられたが、藤井の応手は違った。6段目へ、上に逃げた。その位置は、続く広瀬の銀打ちで飛車が逃げ場をなくす。つまり捕まる。それでも鉄火場へ踏み込んだ藤井の読みが、驚きを誘った。

 飛車獲りに銀を打ち、獲る。広瀬が投じた2手の代償に、藤井は広瀬銀を駒台へ。さらに攻防に角を放って、第6局の命運を託した。

 中盤から一気に終盤へ。肌寒い気温13度の南国が、午前中から白熱した。

 午前10時、両者に提供された午前のおやつは、ともに濃厚パンプキンプリンで飲み物が藤井はアイスコーヒーで広瀬は薩摩紅茶。

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2022年12月3日のニュース