羽生九段 B級1組順位戦で2敗目…1期でのA級復帰に黄信号 三浦九段に3年ぶり黒星

[ 2022年9月8日 21:49 ]

羽生善治九段
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 将棋の羽生善治九段(51)が8日、東京・将棋会館で、第81期名人戦B級1組順位戦の三浦弘行九段(48)との対局に臨み、77手で敗れた。今期、30期ぶりにA級から陥落して指す羽生は、1期でのA級復帰に黄信号が灯った。

 あらかじめ後手番に決まっていた羽生は、戦型を横歩取りに進めた。角交換から先にと金を作り、桂得になったが馬を作られ、打ち込んだ桂を狙われる展開になり次第に劣勢に。棋聖の獲得歴がある三浦には過去36勝(不戦勝の1勝を除く)10敗と大きく勝ち越していたが、19年7月のA級順位戦以来3年ぶりに敗れた。

 来年3月まで13人が総当たりで12局ずつ指し、2人の昇級枠を争う。三浦に敗れた羽生は2勝2敗となり、次回29日は澤田真吾七段(30)と指す。三浦は4勝1敗。

 10回戦で行われた第76期を除く最近10期で、昇級者の負け数は平均2・65敗。昨年度昇級した藤井聡太王将(20)は2敗、稲葉陽八段(34)が3敗だったように、もう1敗もできないわけではないが、残り8局全勝に近い成績を求められることから土俵際へ追い込まれた。

 B級1組は通称「鬼の住処」と呼ばれる実力者そろい。タイトル99期の羽生でも脱出は簡単ではない。

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2022年9月8日のニュース