立岩陽一郎氏 バス置き去り園児死亡事件に「もっとお金を投入して幼児教育の現場を変えるべき」

[ 2022年9月8日 15:36 ]

東京・台場のフジテレビ社屋
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 元NHK記者で国際ジャーナリストの立岩陽一郎氏が8日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)にコメンテーターとして出演。通園バスに女児(3)が取り残され、熱中症で死亡した静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の増田立義理事長兼園長(73)らが7日に記者会見したことに言及した。

 増田理事長は、5日の事件当日にバスを運転した理事長自身やクラス担任、クラス補助ら複数の職員による思い込みや怠慢などの人為的ミスが重なった結果、今回の事件を招いたと認めた。理事長は、バスを運転する機会が最近はほとんどなかったとし、死亡した河本千奈ちゃんが取り残されていることをチェックできなかったことに「不慣れだった。他の職員に確認をお任せしているので、そこまで気が回らなかった」と話し「(千奈ちゃんがいる)後ろを見ずに、運転記録の作業をした。年齢的に次のことをしたら忘れてしまう」とミスを年齢のせいにする場面もあった。また、千奈ちゃんの印象を聞かれても「(一人一人の)名前までは分からない」と語り「ちなつちゃん」と名前を呼び間違えるなどした。

 立岩氏は「最初に理事長が記者会見やるっていった時、近年まれにみる、かなり早い対応だなと思ったんですよね。見てみたら要は責任を全然痛感していないっていう、意識してなかっただけなんですよね。理事長ですよ、園長ですよ」とあきれたように言い、「僕は50何年生きてますけどね、今振り返ると自分の人格形成で1番大事だったのはいつかって、やっぱり幼児教育ですよ。どうも日本の社会は幼児教育を軽んじているような気がする」と持論を展開。「その結果、こういう無責任な資質も資格もない人間が理事長であり園長をやっているというのが日本の今の幼児教育の現場なんですよ」と言い、「だから僕はもっとお金を投入して、こういう悪質な人たちは駆逐しなければいけない。頑張ってる保育士の人たちはいるんだけど、そういう人たちのお金だって十分じゃない。バスの運転手が休んだら、なんの能力もない理事長が運転するような幼児教育の現状は変えないと、このご両親の悲しみと憤りは続きますよ、これ」と自身の考えを述べた。

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2022年9月8日のニュース