乙武洋匡氏 選挙戦終えて痛感した無所属と政党所属の差 「やればやるほど政党に差をつけられていく」

[ 2022年7月17日 11:50 ]

乙武洋匡氏
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 参院選東京選挙区に無所属で出馬した作家の乙武洋匡氏(46)17日放送のフジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)に出演。選挙で実感した無所属と政党所属の差を語った。

 広大な面積と人口を抱く東京選挙区での出馬に「18日間であの面積あの人口をカバーするのはけっこう無理があった。政党は各地に支部があるので、支部が演説の準備を整えてくれて、候補者は自分の体をぽんぽんと動いてまわっていくだけなので1日10カ所とか回れるんですよ。でも我々は全員で準備して、しゃべり終わって全員で片付けして、移動して。なので間は1時間インターバルあけないと、次の演説場所に向かえないんですよね。どんなに頑張っても5、6カ所。やればやるほど政党に差をつけられていくのは感じた」と率直な感想を述べた。

 無所属を選択した理由は「6年前にスキャンダルで社会的な死を迎えて、あれだけバッシングされた中でも私の可能性を信じて応援してくれた方がいた。私を応援したいっていう気持ちで一致していても、政治思想的にはははばひろかったりしてあって、私がラベリングされた政党から出てしまうと、乙武は応援したいけどそこからか!みたいになって。じゃあ降りるわみたいな人も出てきかねない。まずは全員に乗ってもらえる船を用意したいという思いがあった」という。「組織にいたら、もっと楽な戦いはできていたと思う。だからいって無所属を選んだことは一ミリの後悔もない」と後悔はなかった様子。

 事前の情勢報道では劣勢が伝えられる中、渋谷から国会議事堂まで歩く「乙武大行進」を敢行したが「これは選挙とかではなくて、安倍さんの銃撃に対して、僕はこういう体で生まれてきたので暴力に対する抗議の気持ちは人一倍強くあるんですよ。みなさんよりも暴力に対して脆弱な体で生まれてきたからこそ、暴力に対する抵抗、抗議しなければならないという気持ちがあって。最終日はボランティア総動員して、20か所まわろうっていう予定組まれていたんですけど、選挙も大事だけど、昨日の事件に対する暴力は絶対いけないんだっていうデモをやらせてくれと僕がみんなに無理言って」と暴力への抗議の意味が大きかったと明かした。

 お金がかかると言われる選挙活動について「東京選挙区はほんとに大きな選挙区なので、本気で勝とうと思ったら5000万円は必要だと言われる中で。どこのバックアップもない中での戦いなので基本自己負担なんですけど、寄付を募りましたら3000万を越えるくらい集まりまして」と感謝。「お金の問題をクリアしないと出られないというのはありますけど、政治に出る出ないにかかわらず、今回32万人のかたが思いを託してくださった。これを受け止めた上でどう社会に反映させていったらいいか、本当に真摯に向き合わなければいけないなって強く思います」と述べた。

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2022年7月17日のニュース