【前回の鎌倉殿の13人】第26話“大河絵”「頼朝&政子 あの頃のままで…義時 追憶の観音像」
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俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は17日、第27話が放送され、第2章の幕が上がる。新進気鋭のイラストレーター・石井道子氏が描く“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)とともに前半ラストとなった前回の第26話(7月3日)を振り返る。
<※以下、ネタバレ有>
稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。
第26話は「悲しむ前に」。落馬した源頼朝(大泉洋)の容体を心配する政子(小池栄子)。安達盛長(野添義弘)が涙に暮れる中、北条義時(小栗)は先を見据え、大江広元(栗原英雄)らと頼朝の嫡男・頼家(金子大地)を次の鎌倉殿とする新体制作りを始める。しかし、頼家の乳母父・比企能員(佐藤二朗)の台頭を嫌うりく(宮沢りえ)が、夫・北条時政(坂東彌十郎)を焚きつけ、この流れに対抗。鎌倉に不穏な空気が流れる中、狩りから戻り、父・頼朝の容体を知らされた頼家は…という展開。
政子らの願いは届かず、頼朝は荼毘に付された。事切れる前、頼朝は起き上がって縁側に座り、政子が運んだ食事の器を手に「これは何ですか?」。伊豆の初対面。政子が北条館に匿われた頼朝に食事を運んだ時も、頼朝は「これは何ですか?」と尋ねた。平家打倒へ挙兵、大願成就、征夷大将軍就任と歩んだ波乱万丈の夫婦道。最期は“あの頃の2人だけの時間”に戻れた。
遺骨は生前、最もつながりの深かった盛長が運び、御所の裏にある持仏堂に納められた。
頼朝の跡を継ぐのは、頼朝の嫡男・頼家か、頼朝の異母弟・阿野全成(新納慎也)か。政子は息子に託した。
全成擁立を図った時政は「裏切りやがったな!」、りくは「いけしゃあしゃあと比企の肩を持って」と激怒。全成の妻・実衣(宮澤エマ)も「騙されちゃダメよ。すべてお見通しですから。結局、姉上は私が御台所になるのがお嫌だったんでしょ。そうに決まってる。私が自分に取って代わるのが許せなかった。悲しい。そんな人ではなかったのに。力を持つと人は変わってしまうのね」と決裂。北条家は“空中分解”した。
義時「姉上、私は頼朝様のために、この身を捧げて参りました。頼朝様が亡くなった今、ここにいる意味はありません。頼朝様に憂いなく旅立っていただくことが、私の最後の仕事と思っておりました。政所は文官の方々に、侍所は梶原殿や和田殿に任せておけばいい。平六もおります。それぞれが私欲に走らず、頼家様をお支えすれば、この先も安泰。北条もしかりです。五郎もいれば、息子太郎もいる。皆で父上を支えていくのです。そして、鎌倉の中心には姉上が。誰とでも隔てなく接することのできる姉上がいる。私は伊豆へ帰ります。米の勘定をしながら、ゆっくりと過ごします。姉上、これからの鎌倉に私は要らぬ男です」
政子「頼家を助けてやってちょうだい。(義時は首を振り、立ち上がる)。あなた、卑怯よ!わたくしにすべて押し付けて、自分だけ逃げるなんて。あなたに言われて腹を括ったんですから、少しは責任を持ちなさい!(立ち上がり、義時の手を取り)これまで頼朝様を支えてきたように、これからはわたくしを支えてください。お願い」
政子は義時に小さな観音像を手渡した。それは「臨終出家」の際、三善康信(小林隆)が頼朝の髻(もとどり=髪を頭の上で束ねた髪形)を切った時に出てきたもの。頼家は幼き頃、小さな観音像をくれた乳母・比企尼(草笛光子)に「観音様は捨て申した。挙兵の時、源氏の棟梁として甘く見られてはならぬと」と告げていた。
義時「姉上…」
政子「鎌倉を見捨てないで。頼朝様を。頼家を」
義時は小さな観音像を握り締めた――。
今回の“大河絵”は前半の実質主人公となった頼朝の最期、頼朝の観音像(本尊)を取りに帰って討ち死にした兄・北条宗時(片岡愛之助)の思いも込め、政子から義時に渡った小さな観音像を表現した。
◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画、ウェブマガジン表紙などを手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2021 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2021 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。ライブペインティングや即興似顔絵も各地で行う。
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