つのだじろう氏 生涯の親友・藤子不二雄Aさん追悼「唖然 言葉もない」水野英子氏も トキワ荘仲間しのぶ

[ 2022年4月7日 18:55 ]

1995年、赤塚不二夫さん(左から4人目)の還暦パーティーに出席した(左から)つのだじろうさん、石ノ森章太郎さん、鈴木伸一さん(1人おいて)藤子不二雄Aさん、藤子・F・不二雄さん
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 漫画家・つのだじろう氏(85)が7日、所属のアニメ制作会社「コミックス・ウェーブ・フィルム」を通じて、この日亡くなったことが分かった漫画家の藤子不二雄Aさん(享年88)を追悼した。東京・豊島区にあった伝説のアパート「トキワ荘」で一緒に過ごした生涯の親友の訃報に「いざ逝かれたとなると、ただ唖然…呆然…言葉もない」「『惜しい男を亡くした』とか…通り一片の追悼の辞など、まったく浮かんで来ない」などと悲痛な思いと感謝を記した。トキワ荘メンバーの漫画家・水野英子氏(82)も追悼コメントを発表した。

 つのだ氏の追悼文は以下の通り。

 生涯の親友。藤子不二雄Aが逝った!『死』というヤツは、いつかは訪れるものだし、彼も天命を全うしたのだ!と喜んでやるのが正しい…事は知ってはいるが…いざ逝かれたとなると、ただ唖然…呆然…言葉もない。

 昭和30年。高校2年で漫画界へデビューして以降、トキワ荘を経て、妙にウマが合って旅行も…GOLFも…飲み屋も…ずっとつるんで来た仲間だった。

 石ノ森、藤子F、次々と霊界へ召されて行く中で…『とうとう俺達が最後まで生き残っちゃったなぁ!』と云い合っていたのに…ついこの間、電話で話してたばっかりなのに…

 「惜しい男を亡くした」とか…通り一片の追悼の辞など、まったく浮かんで来ない。

 親友を失うというのは、そういうものなのかも知れん。

 ただひたすら『長い間ありがとう!』あるのみ

 つのだじろう

 ▼トキワ荘出身の漫画家・水野英子氏 私がトキワ荘でご一緒していた時、藤子Aさんは藤子・F・不二雄さんとコンビで活動していました。今となっては2人で一体どんなふうに創作していたのか見てみたかったなあと思いますが、拝見する機会はありませんでした。相当な粘り強さで大作「まんが道」を完結させたのは、すごい功績だと思います。トキワ荘の方々が亡くなっていくのは本当に寂しいことです。

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