藤子不二雄Aさん死去　藤子・F・不二雄さんと一緒に追いかけた「レジェンド」の背中

藤子不二雄A氏（18年撮影）
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　漫画「忍者ハットリくん」「怪物くん」など人気作品で日本を代表する漫画家の藤子不二雄A（ふじこ・ふじお・えー、本名安孫子素雄＝あびこ　もとお）さんが7日午前、川崎市内の自宅で亡くなったことが分かった。88歳。富山県出身。自宅で亡くなっており、警察が死因などを調べている。

　藤子さんは1934年（昭和9年）生まれ。のちにコンビを組む藤子・F・不二雄（本名藤本弘、96年死去）さんと転校先の小学校で友達となる。小学生の時から漫画家を志し、高校在学中の51年に毎日小学生新聞でデビューした。

　中学生になった2人の未来に、大きな影響を与えた人物が「鉄腕アトム」「ブラックジャック」などの代表作で知られる手塚治虫さん（89年死去）だった。手塚さんが書き下ろした「新宝島」のクオリティーに衝撃を受けたコンビは、プロの漫画家になることを決意。それぞれ自作を漫画雑誌に投稿し、年を経るごとに入選率も高くなっていった。

　2人が書いたファンレターに、手塚さんが返事を書いたことから「交流」がスタート。高校を卒業した後、揃って兵庫県宝塚市にある手塚さんの自宅を訪問し、歓待を受け、漫画の腕前を褒められた。まもなく天国でかなう3人の「再会」。談義はいつまでも尽きないはずだ。