「ワンピース」「プリキュア」放送できない 東映アニメーション 不正アクセスで放映予定に影響

[ 2022年3月12日 05:30 ]

東映アニメーションへの不正アクセスで影響を受けるアニメ放送
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 東映アニメーションは11日、同社のネットワークが第三者による不正アクセスを受け、社内システムの一部を停止し「ONE PIECE(ワンピース)」など同社制作のテレビアニメ4作品の放映スケジュールに影響が出ると発表した。

 対象となる番組はテレビ東京「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」、テレビ朝日「デリシャスパーティプリキュア」、フジテレビ「ワンピース」、同「デジモンゴーストゲーム」のいずれも人気作だ。今回の不正アクセスについて、東映アニメーションは「詳細は調査中」と答えるにとどめた。

 ITジャーナリストの三上洋氏は、今回の事態を「ファイルを暗号化し、元に戻すために“身代金”を要求するランサムウエアでのサイバー攻撃なのではないか」と推測した。

 一般的にランサムウエア感染すると、PC内のファイルが使用できなくなったり、ネットワーク上で共有されている複数のデータに影響が出たりする。東映アニメーションが不正アクセスを確認したのが6日で、この日の発表まで時間がかかっていることから、三上氏は「数日たっても複数の作品のファイルが開けられない、またはバックアップのネットワークにつないでもそこも暗号化されて開けられない状況なのではないか」と指摘。「ランサムウエアであれば、かなり深刻な状況で、復旧に時間がかかる可能性があるだろう」と事態の深刻さを分析した。

 各放送局によると、「ダイの大冒険」と「プリキュア」は、それぞれ12日と13日の最新話の放送を延期し、過去のエピソードを再放送。「ワンピース」と「デジモン」については、フジテレビがマラソン中継のため13日の放送は当初から予定しておらず、20日以降は未定という。テレビ局関係者は「突然のことで対応に追われている。状況も把握できていないので、今後の見通しも立っていない」と話した。

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2022年3月12日のニュース