藤井聡太王将「人間的には歩」 島根県大田市での将棋イベントで小学生の質問に「王や竜と言いたいが…」

[ 2022年3月12日 18:52 ]

<藤井新王将を囲む会>子供将棋の集いを視察する藤井王将(撮影・西尾 大助)
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 藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が12日、島根県大田市の国民宿舎「さんべ荘」で開かれた「子供将棋の集い」に出席し、質問コーナーで自らを「人間的には歩」とたとえた。同市では渡辺明名人(37)=棋王含む2冠=に4連勝した本社主催・第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第6局が予定されていた。

 地元小学生21人が繰り広げた対局を視察後「自分を駒だとすると何?」との問い掛けに、「王や竜と強く言えればいいが自信はない。好きな駒は角で、使い方次第で大きな働きをする魅力があるが、人間的には歩」とした。

 棋力については先月、「(富士山の)森林限界の手前」とした。王将戦を4連勝し、5冠目を獲得した翌日会見。対局会場の東京都立川市のホテルから望む富士山の何合目かと聞かれ、低温や水不足のため、森林の生育が不可能となる5合目付近を示した。「人間的には歩」とした意図を藤井は、「伸びしろがあるということで」と語り、心技の両面で成長への意欲を言葉にした。

 大田市からの帰宅には、念願だった特急「やくも」を利用した。JR出雲市駅から岡山駅まで約3時間の行程に、24年度中に引退する381系を選択。山間部を走るため、カーブでも高速走行可能な「振り子方式」車両で知られた。定期運行する特急車両では本州で最も古い「国鉄型特急」を体験し、「アグレッシブな乗り心地でした。(山陰地方での対局が)またあれば、乗ってみたい」と笑顔で語った。

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2022年3月12日のニュース