球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

話題も補強 ブレーブスに2人の40代投手

[ 2016年11月20日 05:30 ]

 今季のブレーブスは5月に監督交代をしてチーム再建にかかった。もちろん順位はナ・リーグ東地区最下位、3年連続負け越しだ。オフに入り最初のFA獲得が“いぶし銀”の渋さ。40歳を超えたベテラン投手2人と契約した。ともにサイ・ヤング賞歴があり、オールスター戦にも出場し、今季も2桁勝利した。

 まず、ブルージェイズからのFA右腕、R・A・ディッキー(42歳、今季10勝15敗)。ポストシーズン試合登録から外れたことで引退を決めていたが、ブ軍からの誘い。「わがチームには君のようなナックル投手活躍の伝統がある。ぜひ来てくれ」。ホイト・ウィルヘルム、フィル・ニークロの2人の殿堂入りナックル投手の名を挙げて気を引いた。アジアの貧しい子供たち救済活動でキリマンジャロ登山をやったこともある“異才投手”は、これにグラリ。本拠地アトランタはナッシュビルの自宅に近い。「もう1年」となった。1年約8億円の契約。

 そしてメッツからのFA、バートロ・コローン(43歳、今季15勝8敗)と1年約13億円で合意。1メートル80、130キロのダルマに手足の肥満体形でも人気の投手は、ドミニカ共和国初の大リーガーで殿堂入りのフアン・マリシャルの通算243勝にあと10勝の通算233勝。記録破りでも商売になる。

 ブ軍は来季を新球場サントラスト・パークで迎えるが、「大リーグ現役最年長投手、2番目年長投手コンビ」がセールスポイント。目算は2人で20勝以上。「実現の可能性は高い。ファンの目を引くのは確か」というスポーツ専門局ESPNの見方がメディアの大勢だ。若いスーパースター候補の台頭著しい近年、オールドパワーの巻き返しなるか? (野次馬)

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