球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

ヤンキース指揮官の尻に火?Aロッドの“指導者株”上昇中

[ 2017年2月19日 05:30 ]

 「常勝」を売り物にする球団の最低限の成績は、プレーオフ進出だ。ヤンキースは直近4年で1度しか達成できなかった。昨季は4位。ジョー・ジラルディ監督は今季で10年目、4年総額約18億円の契約最終年になる。「球団から契約についての話はない。いつ話すのかの連絡もない」と言っている。

 いつ解任されるかに追い込まれた監督を“ホット・シート(熱いイス)に座っている”という。まさに、ホット・シート状態だが、「ヤンキースでシーズン中に契約の話が出るのは例外だ。契約のことは気にせず、(プレーオフ進出の)役目を果たすだけ」と覚悟している。

 ハル・スタインブレナー共同オーナーは「監督はよくやっている」という。しかし、契約延長については一言も触れない。ところが、微妙なことを口にした。「我がチームの監督の条件は3つのポイントを満たすことが必要だ」。その条件とは「若手とベテランをミックスして使いこなす。戦局を見極めスマートに試合を進める。手ごわいニューヨークのメディアへの対応が巧みであること」という。オーナーのかねてのジラルディ監督評だ。

 「Aロッドにもその資質がある」。キャンプインを前に担当記者たちに囲まれたやりとりで出てきた話。薬物汚染で散々うそをつき、1シーズン出場停止になり、16年シーズン限りで“強制引退”したアレックス・ロドリゲス氏。彼は若手選手のための特別アドバイザーになったが、その働きぶりにオーナーの評価は高かった。

 スポーツ専門局ESPNの電子版には「将来のヤンキース監督はAロッドか?笑い話ではない」とあった。今季のジラルディ監督の座るイスは一段と熱くなりそうだ。 (野次馬)

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