NTT東日本 井上の決勝弾で8強!清宮世代の新人 弟で西武投手・広輝の存在も「刺激になっている」

[ 2022年7月26日 04:31 ]

第93回都市対抗野球2回戦   NTT東日本6-2日本新薬 ( 2022年7月25日    東京D )

<NTT東日本・日本新薬>3回、先制ソロを放ち三塁を回るNTT東日本・井上(撮影・久冨木 修)    
Photo By スポニチ

 2回戦3試合が行われた。NTT東日本(東京都)は6―2で日本新薬(京都市)に快勝。新人の井上大成外野手(23)が、3回に決勝打となる先制ソロで打線をけん引した。ENEOS(横浜市)は、ミキハウス(八尾市)に5―2で勝利。JR西日本(広島市)は北海道ガス(札幌市)に逆転勝ちし、ベスト8が出そろった。

 「清宮世代」の大型ルーキーが、名刺代わりの一発だ。0―0の3回先頭。井上が「初球からどんどん攻めていこう」と、小松の初球133キロの変化球を豪快に右翼席へ叩き込んだ。この先制弾が、この回一挙4得点の口火を切った。

 ルーキーながら1回戦・ヤマハ戦に「7番・中堅」でデビュー。日大三、青学大と名門で過ごした井上にとっても都市対抗の舞台は別格で「応援団の迫力に圧倒された」と無安打2三振の結果に終わった。

 「ボールの強さが大学生とは違う」と社会人野球の壁にぶつかった。初戦の不振でこの日はベンチスタートも覚悟したが「(監督に)行くぞ、と言われ、やってやるという気持ちになった」と2戦連続のスタメン起用に奮い立った。

 日大三3年時に内野手として高校日本代表入り。同学年の早実・清宮(日本ハム)、履正社・安田(ロッテ)らと17年9月にカナダ・サンダーベイで開催されたU―18W杯に出場した。初戦のメキシコ戦でチーム1号の3ランを放ち、ベスト4入りに貢献した。

 就任1年目の平野宏監督(44)も「初戦で本人は悔しい思いをしたので、もう一回使いたかった。まさか1打席目で本塁打とは」と喜んだ。遠投120メートルを超える強肩を生かし、大学から外野手も兼任。2人の弟はともに投手だ。

 井上が「ポジションは違うが刺激になっている」という2歳下の弟・広輝(21)は日大三からドラフト6位で西武入り。三男も2人の兄と同じ日大三の1年生投手。「LINEグループがある」という仲のいい野球3兄弟の長男が、NTT東日本を5年ぶり3度目の頂点に導く。(君島 圭介)

 ◆井上 大成(いのうえ・たいせい)1999年(平11)5月4日生まれ、神奈川県出身の23歳。日大三では1年秋からベンチ入り。桜井周斗(DeNA)らと17年に選抜出場も、安田を擁する履正社に敗れる。青学大では1年春からメンバー入り。4年春に東都1部昇格。1メートル80、80キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

2022年7月26日のニュース