海星・向井の「7・25」 雪辱果たす完投勝利「リベンジに懸けてきた」 3年ぶり聖地に王手

[ 2022年7月26日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権長崎大会準決勝   海星5―2大崎 ( 2022年7月25日    長崎県営 )

長崎大会準決勝<海星・大崎>8安打を打たれたが粘りの投球で2失点完投勝ちした海星の向井
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 長崎大会では準決勝が行われ、海星が昨夏敗れた大崎に5―2で雪辱。向井恵理登投手(3年)が8安打を浴びながらも粘って完投した。創成館は波佐見に2―1で競り勝った。

 先発右腕、向井のグラブには「7・25」の刺しゅうがあった。「あの日の悔しさ、光景が忘れられずリベンジに懸けてきた」。昨夏のその日、海星は準決勝で大崎と対戦。2年生だった先発・向井は6回を無失点に抑えたがチームは1―2で敗退。大会後に屈辱の日をグラブに刻んだのだった。

 「うまくカットボールで打たせて取れた。四球を出しても次の打者に集中できた」。8安打3四球を許したが3併殺も取り試合の流れを渡さなかった。8回に142キロを記録して球威もさえた。

 向井と二枚看板を張る宮原は「あとは引き受けるから全力で飛ばせ」と励まし、初回からブルペン投球を続けた。向井は「宮原の言葉が心強かった。次(決勝)もあるので宮原に投げさせなくてよかった」と今夏チーム初の9回完投勝ちに胸を張った。宮原も「昨夏は自分が打たれたので投げたかったが向井がしっかり投げきってくれた」と僚友を称えた。プロ注目の右腕コンビの“共闘”で1年ぶりの同日対決を制し決勝に進んだ海星。3年ぶり19回目の夏の甲子園まであと1勝だ。 (中島 泉)

 ◇向井 恵理登(むかい・えりと)2005年(平17)1月30日生まれ、広島県出身の17歳。小1で軟式野球を始める。江田島市の能美中では硬式の広島瀬戸内リトルシニアで投手としてプレー。海星では1年秋から公式戦登板。昨夏は救援と先発で2試合登板。6月の県内大会で最速144キロを記録。1メートル80、69キロ。右投げ右打ち。

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