【“復興球宴”振り返る】江尻慎太郎氏、前倒し登板で魂の3者連続三振 涙流すファンの姿も

[ 2021年7月18日 05:30 ]

マイナビオールスターゲーム2021第2戦   全パ4ー3全セ ( 2021年7月17日    楽天生命 )

11年の球宴第3戦、7回から登板した江尻氏
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 あの日、東日本大震災で被害を受けた人々を、どれだけ勇気づけ、癒やすことができたかは分からない。ただ、選手、スタッフら球宴開催に関わった全ての関係者たちはスポーツが持つ力を信じ、それぞれが、それぞれの立場で役割を全うした。あれから10年。これからも東北とともに――。

 10年前。マウンドで浴びた大きな歓声は今でも耳に残る。地元の宮城で行われた球宴をテレビ観戦した江尻慎太郎氏(44)は「今でも覚えています。(プロ入りからの)10年で最も印象深い登板でした」と振り返る。

 11年3月。東北が甚大な被害を受けた。10年途中に日本ハムからトレードで移籍した横浜(現DeNA)でも中継ぎで地位を築いていた右腕は被災地で開催された球宴に出場。当初は8回の1イニング予定だったが、味方投手が負傷し投手が足りなくなった。指揮を執っていた中日・落合監督には数日前に「1イニングでも多く投げたい」と伝えていたこともあり7回から前倒しで登板。8回は圧巻の3者連続三振を決めた。魂を込めた快投で2回1安打無失点。スタンドで涙を流すファンもいた。

 3球団で通算277試合に登板し28勝20敗1セーブ。14年にソフトバンクで引退した。現在は会社員として働き、月に何度かは地元で楽天のテレビ解説も務める。「まだまだ苦しんでいる方は多い」と江尻氏。心はいつも、東北とともにある。

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