九州国際大付・山本 復調8回10K「気持ちで負けないように」8球団に見せた自己最速タイ146キロ

[ 2021年7月18日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権福岡大会4回戦   九州国際大付5-1九産大九州 ( 2021年7月17日    北九州市民 )

<九産大九州・九州国際大付>10奪三振の力投で8回1失点に抑え、勝利に貢献した九州国際大付の山本大揮
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 第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は17日、各地で行われ、福岡大会では九州国際大付が九産大九州を5―1で下して5回戦進出を決めた。プロ注目の最速146キロ右腕・山本大揮投手(3年)が8回1失点と好投した。

 九州国際大付の今秋ドラフト候補右腕、山本が今大会初先発し、難敵の九産大九州を相手に8回7安打1失点(自責0)の力投で勝利の立役者となった。球速は自己最速タイの146キロをマークした。

 「気持ちで負けないように。捕手を信じて投げました」。初回から全開で腕を振った。先頭打者に140キロ台の真っすぐを3球続けたところで、最後は「一番自信がある」というカットボールで空振り三振。2人目も同じ組み立てで空振り三振。3番打者に右前打を許したが、4番打者をまたもやカットボールで空振り三振に仕留めた。中盤から球速がやや落ち、「初回に飛ばしすぎた。次はペース配分を考えます。思ったより三振が多くて、球数が多くなってしまった」と苦笑い。9回は救援を仰いだが、それまでに10個の三振を奪った。

 6月に右脇腹を痛め、初戦の2回戦は登板なし。3回戦ではリリーフ。この試合前に「治りました」と楠城徹監督に告げて先発し、うっぷんを晴らした。指揮官は「これがあいつのスタイル。粘りと負けん気」と称えた。打撃でも2回1死二塁で右前に先制適時打と、まさに大黒柱の活躍だ。楽天、オリックスなど8球団10人のスカウトが視察。阪神の前田忠節スカウトは「成長している。常時140キロ台が出るし、カットボールのスピードも上がった。しっかりコントロールされていた」と評した。

 指揮官は、山本を投手陣の軸に据えることを明言。完全復調したエースを軸に甲子園を狙う。

 ◇山本 大揮(やまもと・だいき) 2003(平15)年6月23日生まれ、福岡県北九州市出身の18歳。小4のときに千代ウイングスで野球を始める。千代中では軟式野球部。一貫して投手。球種は直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボール。趣味はアニメを見ること。1メートル84、86キロ。右投げ右打ち。

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