野村謙二郎氏 広島・菊池涼の守備はすべて完璧 プロ1年目にコーチを仰天させた過去も

[ 2020年11月12日 05:37 ]

セ・リーグ   広島2-3中日 ( 2020年11月11日    マツダスタジアム )

<広・中24>今季最終戦を終え、笑顔で引き上げる菊池(中央)(撮影・椎名 航)
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 【野村謙二郎 視点】キク、おめでとう! 二塁手でシーズン無失策はとてつもない記録だ。私が監督だった12年、菊池涼の1年目の春季キャンプのこと。捕球前にポンとグラブを叩いたり、グラブを折り曲げるような動きがあったので、プロの打球スピードは速いからやめなさいと一つだけ指導した。翌日、高(信二=当時野手チーフ)コーチから「きょう何百本とノックを打っても一度もそのクセが出ない。言われた翌日に…。すごい、こんな選手は見たことない」と報告があったのを思い出した。

 エラーをしないだけでなくヒットの打球をアウトにしたり、ありえない併殺を完成させたりと、広い守備範囲も送球の強さもすべて完璧。どれだけ打てていなくても二塁を守っているだけで戦力になる。守備でファンを魅了できるスペシャルな選手。いつかはエラーをするだろうが、今のまま守りの意識を高くして勝利に貢献する姿勢を、ずっと続けていってほしい。

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