楽天・石井一久新監督が語る 「(日本一の)景色をもう1度、2度、3度と見せたい」「骨太なチームを」

[ 2020年11月12日 19:14 ]

就任会見であいさつする楽天GM兼任の石井新監督(楽天野球団提供)
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 楽天は12日、三木肇監督(43)が今季限りで退任し、後任に石井一久GM(47)が就任すると発表した。石井新監督は「取締役GM兼監督」として編成、現場を取り仕切る全権が託される。オンライン会見で意気込みを語った。

 ─監督は初めてとなる。
 「簡単なことではない。しっかりとやりたいと思いましたし。乗り越えていかなければ、このチームの歴史ができない。しっかり1歩を踏んでいきたい。ぼくでいいのかな。自分自身反省もある。しっかり腰を据えてというわけじゃないけど、自分が中心になってこのチームをしっかり動かしていかないといけない」

 ─今のチームの現状は。
 「ポテンシャルのあるチームだと思っている。勝負弱い。(その部分が)シーズンに出たのかなと思っている。来シーズンしっかりと骨太なチームにしていきたい」

 ─具体的には。
 「今までの良さも十分にある。しっかりと。弱いところをもう1回作り直して。いろんなことに対応できるチームにしていきたい。打ち勝つ野球もそうだけど、守り勝つ野球もいろいろなバリエーションを作ることで強いチームができる。どんなことにも対応できるチームを作っていきたい」

 ─選手には何を伝えるか。
 「練習が始まったときにはしっかりと伝えたい。今年の悔しさは最終戦が終わったあとにみんなの目を見て悔しいと感じた。この悔しさを晴らすには結果しかない。僕自身も悔しかった。結果を出してファンの皆さんに応えたい」

 ─意気込み。
 「意気込みよりは、強いチームを作る使命がある。途中で何を言われようが投げ出さず、目標に向かっていくことが大事。ぶれずに強いチームを作って中長期的にも骨太のチームを作っていく。僕としては13年に優勝したときを見ていました。プロ野球生活の中でも忘れることない。就任させて頂いたときにもう1度、あの景色を東北のファンの皆さんに見せたい。団結力がすごいと思ってこの職につかせてもらった。この景色をもう一度、と思わなかったらこの職についていないので。ぜひそこは達成したい。景色を忘れることはない。盛り上がり、団結力があった。どうしても皆さんにもう1度、2度、3度と見せてあげたいなという気持ちでやる。何回も言いますけど、ぶれずにチームを作っていきたいです」

 ─GM兼任となるが。
 「現場に入ってこういうところが足りない。こういうといころが弱い。こういうところが強い。現場の中に入って把握することも非常に多くある。編成にも生きてくる。外から見るよりも中から見えることもあるので。外から見ることもチームとしては大事。いろんなものを組み合わせてしっかり準備していきたい」

 ─監督就任の葛藤は?
 「やっぱり中途半端になるんじゃないか。しっかり責務を果たせるのか。やるからには責任のある、チームの一番核になる職。しっかり向き合っていく覚悟をもつことと、そこに向けてやる準備をどうしていくか。このチームのあの景色は見ていた。忘れられない一コマ。それをもう一度実現させたいという気持ちだけ。やるからにはそこを目指したい。その部分が背中を押してくれたのかな」

 ─ぶれずにやるとの思い。
 「この仕事は非難いっぱい、称賛少しの仕事。しっかりと何を言われても自分の信念を貫いていこう。監督をやるメリットとしては、しっかりとチーム作りを記者の方と、監督になれば、みなさんとコミュニケーションを取れると思います。過去のちょっとしたコメントを使っていろいろな記事が出ていた。反応がいいみたいで。誤解がなく、自分の言葉をしゃべれるので、しっかり気持ちを伝えられる。ぶれずにやっていくのが、覚悟をもってやっていかないといけない。非難はしょうがない。ほめてほしいとも思っていない。このチームを強くしたい、魅力あるチームにしたい。最終的な目標に向かってぶれずにやっていきたい」

 ◆石井 一久(いしい・かずひさ)1973年(昭48)9月9日生まれ、千葉県出身の47歳。東京学館浦安から91年ドラフト1位でヤクルト入団。97年9月2日の横浜戦でノーヒットノーランを達成。98年と00年に最多奪三振、00年に最優秀防御率のタイトルを獲得した。01年オフにポスティングシステムを利用してドジャースに移籍。メッツと合わせてメジャー通算4年間で39勝34敗、防御率4・44の成績を残した。06年にヤクルト復帰。08年から西武でプレーし13年限りで現役を引退した。NPB通算成績は419試合で143勝103敗1セーブ、防御率3・63。18年9月に楽天のGMに就任。
 

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